独学でラップのスキルを身に着けた新人アーティストの彼女が、こんなにも人々の心をガッチリと掴んで離さないのは一体なぜ? セレブたちをもトリコにする、カーディの独創的な世界観を厳選リリックを通してのぞき見!
歴史的快挙が止まらない
メジャーデビュー作『インヴェイジョン・オブ・プライバシー』で、カーディ・Bが信じられない偉業を達成している。
史上5人目の米チャート1位
米アルバムチャートで首位を獲得した女性ラッパーは、フォクシー・ブラウン、ローリン・ヒル、イヴ、ニッキー・ミナージュと、これまでにわずか4人だけ。カーディはメジャーデビュー作にして1位を獲得し、この名立たる女性たちに続く史上5人目の快挙を成し遂げた。
テイラー・スウィフト超え
動画配信サービスのアップル・ミュージックでは初週再生回数が1億回を超え、テイラー・スウィフトが持っていた最多記録に2倍以上の差をつけて新しい最多記録を作った。
ビヨンセ超え
全米シングルチャートのトップ100にアルバム収録曲12曲とブルーノ・マーズとのコラボ曲「フィネス」を含む計13曲が同時にランクインし、ビヨンセが保持していた12曲という最多記録を更新。
そのほかにもリリース直後にはアルバム名の「Invasion of Privacy」がツイッターでワールドトレンド入りするなど、とにかく連日、カーディの話題を耳にしない日は無い。
業界人やセレブからも絶賛の嵐
カーディのデビュー作を絶賛しているのは、一般のファンたちだけではない。
ヒップホップ系アーティストとして初のピューリッツァー賞を受賞したラッパーのケンドリック・ラマーや注目女性シンガーのシザ(SZA)が所属するレコードレーベル、トップ・ドッグ・エンターテインメントの代表で現代ヒップホップ界の重鎮として知られているパンチは、カーディのデビューアルバムを試聴した感想を伝説のラッパーである故2パックになぞらえて「カーディ・Bは2パックだ」ツイート。
Cardi B is 2pac.
— Punch TDE (@iamstillpunch) 2018年4月7日
その理由について、米ヒップホップ系メディアのDJ Boothへの寄稿で、両者とも「情熱的で中身が濃く、伝え方を知っている。そして何よりも正直だから」と語っている。
カリブ系の血を引く両親や祖母から受け継いだ独特の訛りと、生まれ育ったニューヨーク・ブロンクスのアクセントが絶妙に混ざり合った、一度聴いたら耳から離れなくなるカーディのラップ。クセのある彼女のフロウに心を奪われてしまう人が多いなか、人気セレブたちからも、待望のアルバムを絶賛すると同時に、カーディがアルバム発売の翌日に発表した婚約者のオフセットとの第1子妊娠を祝福するコメントが相次いでいる。
「カーディ、キミを誇りに思うよ。俺はキミが立派なアーティストへと成長する姿をずっと見てきた。カルチャーの進化を後押しし続け、いつもキミらしく、嘘偽りのないホンモノでいてくれよ!」 ―世界で2番目に稼ぐヒップホップ・アーティストのディディ
The most humble ,I love her pic.twitter.com/30yjdeQXfH
— iamcardib (@iamcardib) 2018年4月9日
「ベイビーと、めちゃくちゃ最高なアルバム、おめでとうシスター!」—全米史上、シングル曲が最も多くチャート1位に輝いた女性シンガーのリアーナ
Congratulations! Dropping ya 1st album is a feeling of happiness & proud that’s hard to explainEnjoy your blessings
— Missy Elliott (@MissyElliott) 2018年4月7日
「おめでとう! 初めてのアルバムをリリースするのって、幸福感と誇りに満ち溢れた、言葉では言い表せないくらい最高の気分よね。この幸福な時間を思う存分楽しんで」―米レコード協会による6つのプラチナ認定を持つ唯一の女性ラッパー、ミッシー・エリオット
「唯一無二の本物。カーディ、あなたが自分で築いた帝国をまるで子宮の宇宙のように発展させていくのを私たちは目撃したわ。あなたから学んだのは、目に見えるものは実現できるということ。ヘイター(※)に思う存分エサを与えてやりなさい」—グラミー賞受賞R&Bシンガーのエリカ・バドゥ
※悪く言う人。嫌う人。
「カーディ・Bのアルバムを聴いてるわ」—世界で最も影響力のある人物の1人で大物司会者のオプラ・ウィンフリー
Fall down 9 times but I get up 10! @iamcardib SPEAK WOMAN. pic.twitter.com/KnqkjYGebb
— Lady Gaga (@ladygaga) 2018年4月11日
「9回倒れても10回起き上がる! カーディ、言ってやって!」―収録曲「ゲットアップ10」の歌詞を引用して支持を示したシンガーのレディー・ガガ
Cardi B’s new album is fucking She makes you wanna root for her.. love her.
— Demi Lovato (@ddlovato) 2018年4月7日
カーディ・Bのアルバムは超ホット! 彼女を見てるとつい応援したくなる…彼女が大好き—「ソーリー・ノット・ソーリー」が世界中でロングヒット中のシンガーのデミ・ロヴァート
カーディの魅力に惚れ込んだ旬のアーティストたちが参加
カーディのコラボ曲といえば、1月に発表されたブルーノ・マーズとの「フィネス」のリミックスバージョンが世界中でヘビープレイされているが、『インヴェイジョン・オブ・プライバシー』ではさらに多彩なアーティストたちとの共演を楽しめる。
同作には、カーディの婚約者でもうすぐ誕生するベイビーの父親でもあるオフセットが所属する人気ラップグループのミーゴスをはじめ、今年8月に日本の音楽フェス「サマー・ソニック2018」への出演が決定しているグラミー賞受賞チャンス・ザ・ラッパー、殺伐としたローテンションなラップで業界内人気の高い21サヴェ―ジなど旬のラッパーたちが参加。
さらに、映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』の主題歌「グッド・ライフ」でブレイクしたケラー二、2018年のグラミー賞で最優秀新人賞部門にノミネートしたシザら、歌姫も美しい歌声で華を添えている。
それぞれに勢いのある旬のアーティストたちが1枚のアルバム上で一堂に会すのは、まるで奇跡のようなこと。彼らがカーディの才能と人柄に惚れ込んだからこそ実現したまさに“夢の共演”なのだ。
女性の強さや誇りを表現する秀逸リリック
ストリッパー時代の経験や、念願のリッチな生活を手に入れたことへの誇り、そして男性たちとの複雑な恋愛や、赤裸々なセックス事情についてラップしながら、人生の辛酸を味わった人間でも、男性の力を借りずに自力で這い上がり、夢と富を掴めるという力強いメッセージ放つカーディの楽曲。
コアなヒップホップ好きではない女性リスナーでも共感できる、勇気や元気をもらえるフレーズが随所に散りばめられている秀逸リリックを厳選ピックアップ。
アタシたちは絶対勝つ/9回ノックダウンされたって10回立ち上がってやる
昔はツナサンドを作ってたのに今じゃ話題を作ってる/自分の考えを口に出すようになったら動画再生数が3倍になった/本物よ、ニセモノなのはおっぱいだけ
あのビッチたちとはつるまない、だってダサいんだもん/ブラならもういっぱい持ってる/あんたたちのサポートなんて必要ない
—「ゲットアップ10」より
アタシに気をつけな/自分が何してるか分かってんの? /誰の心に傷つけてアザ作ってるか分かってんの? /あんたは世界を手に入れるかもしれない/でもこのアタシを失ってまでそうする意味はある? /アタシに気をつけな/これは脅しじゃない、警告よ
—「ビー・ケアフル」より
超絶狭いアパートからレッドカーペットを歩くまでに出世したわ/あの小便臭いエレベーターから、今じゃ身に着けるドレスはすべてオーダーメイド
ライバルは自分だけ/アタシは自分と競争してんの
—「ベストライフ」より
アタシたちみたいなバッド・ビッチは天からの贈り物/あんたたちみたいな貧乏くさいビッチは仕事を探しな/今じゃアタシはボス/小切手に書くのは自分の名前/アタシのアソコは最高すぎて、セックスの最中に口にするのは自分の名前だけ
—「アイ・ドゥー」より
“あの娘はストリッパー、ラッパー、それともシンガー?”/アタシは通りでベントレー・ベンテイガ(※)を乗り回してる/アンタの近所を『ビッチ、あたしが町長だ!』って感じで
―「ドリップ」より
※販売価格2,500万円を超えの高級車
正直言って、アタシの事が嫌いなヤツに興味は無い/半年間で2つもミックステープをリリースしたのよ/アタシより働いてるビッチなんてほかにいるかしら? /あんな女どもは相手にしてない/あいつらにアタシの邪魔をさせないで/あいつらはアタシの写真を見て「マジ目標」って言うのよ/みんなアタシみたいになろうとしてる
—「ボダック・イエロー」より
直訳すると「プライバシーの侵害」となるアルバムタイトル通り、カーディが自分自身の過去と現在をさらけ出した痛快なリリックが満載の『インヴェイジョン・オブ・プライバシー』。乗り遅れて後悔する前に、いち早く聴いてみて!
デビューアルバム『Invasion of Privacy』
配信中
https://Japan.lnk.to/cardiB_IoPFr