Appleやグラミー賞が次々と反応
ヤバイ2人組が登場
「大型新人」とは、こんな2人のことを言うのだろう。
ソフィー・ホーリー・ウェルドとタッカー・ハルペルンからなるソフィー・タッカーは、大学時代に初めて一緒に作った曲「ドリンキー」が、グラミー賞ベストダンス・レコーディング賞にいきなりノミネート。さらに、数えられるほどの曲数しか発表していないにもかかわらず、うち2曲がAppleのCMソングに選ばれるという、新人としてあり得ないような快挙を次々と達成している。
iPhone XのCMソング
「ベスト・フレンド」
iPhone 8 (PRODUCT) REDのCMソング
「バットシット」
パーカッションのビートが印象的な「ベスト・フレンド」と、タッカーのディープヴォイスが耳を奪う「バットシット」は、AppleのCMで起用されるやいなや世界中で話題になり、ここ日本でも、“楽曲検索アプリのShazamで最も検索された楽曲”となって大ヒットした。
エマ・ワトソンと同校!
アイビー・リーグで出会ったデュオ
タッカーが作り出すビートに、ソフィーの官能的な歌声と歌詞が重なり完成する、ソフィー・タッカーの音楽。そんな2人は、正反対と言えるキャラクターが面白い。
ソフィーとタッカーの出会いは、女優のエマ・ワトソンの母校でもあり米8大名門アイビー・リーグのひとつであるブラウン大学在学中。同じイベントでパフォーマーを務めた時に、タッカーがソフィーの歌声に、ソフィーがタッカーのプロデュース力に惚れ、ソフィー・タッカーが誕生した。
派手な柄もの使いが印象的なタッカーは、クラブに出入りしていたダンスミュージック系DJ。一方、官能的なアスレチック・スタイルを好むソフィーは、ヨガのキャリアに進もうとしていたボサノヴァ系シンガー。
ダンスミュージックに詳しいタッカーとは違い、ソフィーは今でも、「私はまだまだ見習い中って感じで、今でも日々、タッカーにも教わりながら猛勉強中よ!」と話す。
運命的な出会いを果たした2人はその日からずっと一緒で、6月6日に発売されるフルデビューアルバム『ツリーハウス』の全収録曲にはじまり、ミュージックビデオやグッズのアートワークまで、すべてを2人でクリエイトしている。
ソフィー・タッカーの
世界観が爆発したMV集
ソフィー・タッカーの世界観は、ダンスミュージックに別のジャンルの音をミックスした“ダンスミュージック+α”なサウンドに、エキセントリックなビジュアルが加わり完成する。
■「ベスト・フレンド feat. ナーヴォ、ザ・ノックス & アリサ・ウエノ」
iPhone XのCMに起用された同曲は、老いても変わらないと誓える絆を歌った友情ソング。MVは曲の内容にぴったりの青春ロードムービーのような内容で、タッカーは、「みんなで同じ家に寝泊まりしながら、とにかく思いつく限りの楽しいことをして、その様子をひたすら撮影してたんだ」と話す。ソフィーとタッカーは同曲をライブパフォーマンスする時に笑顔で見つめ合うことが多く、2人の友情の深さが伺える一曲でもある。
■「バットシット」
夜遊び中に下してしまった愚かな判断が脳裏によぎる同曲。iPhone 8 REDのCMソングでお馴染みのディープヴォイスで始まるMVは、冒頭から、ネオンカラー×プラットフォームヒールや赤いスパンコールのジャンプスーツと、ワイルドで風変わりなスタイルが爆発。ちなみにソフィーは、同MVで自分の限界を超えることに挑戦している。それが、普段はかないヒールをはくこと。ニーハイブーツで砂漠を駆け抜けたソフィーは、「史上最高に楽しいミュージックビデオの撮影だった」と振り返る。
■「ドリンキー」
神秘的なジャングルを舞台にした「ドリンキー」のMVは、ひとことで言うと、謎。しかしそれこそがソフィー・タッカーの狙い。デビュー前にポルトガル語を勉強していたソフィーが全編ポルトガル語で歌う同曲は、ソフィーいわく、「重要なのは意味じゃくて、無意味さ」だからだそう。ちなみにこの曲はポルトガル語で歌われているにもかかわらず全米で大きな話題になり、グラミー賞ベストダンス・レコーディング賞にノミネートされた。
■「アウゥー feat. ベッタ・レミ」
ベッタ・レミと共作した同曲。ゴージャスな洋館を舞台にしたMVでは、楽器を弾くタッカーを囲んだソフィーとベッタが美しい歌声を重ね、ソフィア・コッポラ映画にある、美しい幻覚を見ているような世界観が広がる。ほかのMVとは違い、ホワイトを基調とした同MV。吸い込まれるような青い瞳をしたソフィーのナチュラルの美しさが堪能できる。
音楽を作るうえで、幼少期につね持っていた熱意、創造力、包括性や現実逃避を大切にしているというソフィー・タッカーがデビューアルバムにつけたタイトルは『ツリーハウス』。
アルバムを通して「嫌なこととかもすべてを忘れることができるくらいの喜びや楽しさを感じてほしい」と語るだけあり、『ツリーハウス』は捨て曲なしの大満足アルバムに仕上がった。
FRONTROWメモ
毎回登場する「ブックツリー」とは
今回紹介したMVにも登場する「アベル・ザ・ブック・ツリー(Abel the Book Tree)」という楽器。「視覚的にも刺激となる何かを作りたい」と思った2人は、コンタクト・マイクロフォンが仕込まれた本を楽器として使うことに。PCと繋がっているため曲ごとに好きな音を設定でき、ライブでの演奏に大活躍している。
2018年6月に来日する親日家!
作品や発言のあちこちに「日本」が登場
6月6日のフルデビューアルバム『ツリーハウス』の日本発売に合わせ、6月21日に初の来日公演を行うソフィー・タッカー。そんな2人は実は、作品や発言のあちこちに「日本」が登場する親日家。
まず、「昔から日本語の響きが大好きだった」と語り、ご存じのとおり、代表曲「ベスト・フレンド」に日本人アーティストのアリサ・ウエノをフィーチャリング。また、「ぜひ日本の要素をいつか加えてみたい」と、楽曲に日本の伝統的な要素や楽器を取り入れることにも乗り気を見せている。
2人は2017年に初来日しており、その結果、「日本のファッションはヤバい!の一言だね!特にストリート・スタイルがとにかくクールでユニークだし、あんなヤバいスタイルは今まで見たことがないよ!」と、興奮気味に話すほど大ハマリ。
ソフィーは「最近抹茶もお気に入りなの!」とも話しているので、6月の来日時には、楽しみがひとつ増えたはず。
そんな親日家な2人は、記念すべきデビューアルバム『ツリーハウス』の日本盤ジャケットの背景に富士山が描かれたデザインを採用。6月21日(木)の来日公演に合わせて販売される、アリサ・ウエノのブランドFIG&VIPERとコラボしたTシャツは、このアルバム・ジャケットのイメージがモチーフとして使用されている。
公演前日の6月20日(水)には、スペシャル・ゲストとしてアリサ・ウエノを迎えたインストア・イベントのタワーレコード渋谷店での開催も決定。
アルバム『ツリーハウス』での日本デビューからはじまり、後半の来日やイベントも合わせ、6月はソフィー・タッカーに要注目なひと月になる予感。(フロントロウ編集部)
【アルバム情報】
『ツリーハウス』
発売中
期間限定スペシャル・プライス
2,000円+税 / SICP-5666
ボーナストラック3曲収録、国内盤オリジナル・ジャケット仕様、解説・歌詞対訳付き
購入:http://ssl.sme.co.jp/artist/sofitukker/info/494833
【来日公演情報】
2018年6月21日(木)
渋谷/代官山 SPACE ODD
OPEN 18:30 / START 19:30
詳細:https://www.creativeman.co.jp/event/sofi-tukker18/
【インストア・イベント情報】
2018年6月20日(水)
タワーレコード 渋谷店 5F イベントスペース
START 19:00
内容: ミニトークライブ&2ショット撮影会
トーク・ゲスト: ALISA UENO(FIG&VIPERクリエイティブ・ディレクター)
詳細:http://www.sonymusic.co.jp/artist/sofitukker/info/495452