つねに原色やヴィヴィッドカラーなど、鮮やかな色合いの洋服を着ていることで有名なエリザベス女王。
これには、本人の好みはもちろん、公務などの際に自身の姿を一目見ようと集まった群衆たちが、遠目からでも「女王を見た!」と言えるようにとのエリザベス女王の心遣いも込められていると言われている。
どんよりとした天候でも、その姿を見るだけで気分が明るくなるようなエリザベス女王の派手色コーデだけれど、雨の日の外出では、さらにプラスになるこだわりのアイテムが。
それは、洋服の色とさりげなくマッチしたビニール傘。
雨の日のエリザベス女王の装いを見てみると、いつも縁取りと持ち手の部分が洋服の色と同じ色の傘を持っている。
エリザベス女王が愛用している鳥かごのようなドーム型の曲線が美しいビニール傘は、英国発の雨具ブランド「フルトン(Fulton)」のもの。
同じタイプの縁取りビニール傘は同ブランドの定番商品として販売されているものの、エリザベス女王が使用するものに至っては、すべて特注となっている。
パキッとした鮮やかな色から、淡いパステルカラー、さらに、エンジ色のような渋めの色合いのものまで、エリザベス女王の衣装にバッチリとマッチしているが、その理由は、王室の担当スタイリストが、エリザベス女王が着る予定の洋服のスワッチ(色見本)をフルトン社に送り、それに合わせて傘が制作されているから。
2009年にフルトン社の工場を見学に訪れたエリザベス女王。
同ブランドのCEOは、「まずは、送られてきたスワッチに合わせてサンプルを製作し、王室からのOKが出たら納品用の正式なバージョンの制作に取り掛かります」と、これらの傘が女王の手元に届くまでには、予想以上にたくさんのプロセスを経ていることを英HELLO Magazineに明かしている。
注意して見なければ見逃してしまいそうな、ビニール傘の色合いという細かい部分にまで気を配っているエリザベス女王。いくつになってもファッションに手を抜かないオシャレ魂には感服。(フロントロウ編集部)