10月8日欧米で出版されたフェミニズム関連啓発書「Feminists Don’t Wear Pink (And Other Lies)」(フェミニスツ・ドント・ウェア・ピンク[アンド・アザー・ライズ])に寄せたエッセイの中で、イギリス王室のキャサリン妃の産後わずか7時間でメイクをし、服装を整え、ハイヒールを履いて公の場に登場するという行動は「世の中の女性に非現実的な理想を押しつけている」と持論を展開した映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの女優キーラ・ナイトレイ。
この件に関し、王室関係者がキーラの批判に「キャサリン妃が憤っている」と米Us Weeklyに証言したが、キーラ本人が「キャサリン妃を名指しにして批判した」との説に反論した。
ロンドン映画祭で行われた主演映画『Collet(コレット)』のプレミアに登場したキーラは、レッドカーペット上での記者たちとのインタビューでこうコメント。
「私が(エッセイの中で)述べた言葉を誤って伝えた一部のメディアの報じ方を非常に興味深いと思っています。それらの人々には、部分的に抜粋するのではなく、エッセイ全編を読み直すことをおすすめします。私のコメントは女性たちの口を封じ、真実を隠させる社会全体について語ったものであり、特定の誰かを侮辱しようという目的で行われたものではありません。実際には、それとはまったく逆の意図をもって行われたものなのです」。
エッセイ全体だけでなく、キャサリン妃について書かれた一節だけを取り上げて、彼女が「キャサリン妃を攻撃した」と報じたメディアへの不信感を募らせたキーラは、「皆さん、ぜひ『フェミニスツ・ドント・ウェア・ピンク[アンド・アザー・ライズ]』という素晴らしい本を読んでみてください。私の主張の本質を知りたければ、エッセイ全編を実際に読み、この本に収録されたほかのエッセイにも目を向けてください。さらに素晴らしいことに、この本の収益は、発展途上国の幼い少女たちの教育や安全、リーダーシップの育成をサポートする国連が運営するチャリティ基金『ガール・アップ』に寄付されます」と続け、より多くの人々に著書を読んでもらえるよう促した。
王室関係者は、キーラがエッセイ内にキャサリン妃の名前を登場させたことについて「単に世間の注目を集めたいがためのもの」と指摘していたが、この一連の報道も含め、キーラが寄稿した本に対する世間の感心が高まったことは確か。ある意味“炎上商法”のようではあるが、キーラの手法が功を奏したことは否めない。(フロントロウ編集部)