「お金」よりも大切なもの
新曲「マネー」には、「ギャラはたっぷり、分厚い札束」、「自家用ジェットとモーニングセックスが好き/でもお金に勝るものはこの世にない」、「これまでの人生ずっと貧乏だった/だからこんなにたくさんのお金どうしたらいいかわからない」といったお金にまつわるリリックが並び、これまでにリリースした楽曲でも頻繁に“お金”や“富”について歌ってきたラッパーのカーディ・B。
幼少期に貧しい暮らしを経験し、ブレイクするまでにはストリッパーとして生計を立てていたこともある苦労人の彼女だけに、お金への執着は人一倍強いよう。
「マネー」のカバーアート。
しかしそんな彼女にも、どうしても”お金には代えられないもの”がある。それは、2018年7月に夫でラップグループ「ミーゴス」のオフセットとのあいだに誕生した愛娘のカルチャーちゃんだ。
ラッパーとしてブレイクする前は、インスタグラムを中心に活動していたカーディ。それだけに、現在でも写真や動画を通じて赤裸々にプライベートを公開しているが、カルチャーちゃんの顔や全身を写したショットを公開したことは今まで一度もない。
カルチャーちゃんを乗せたベビーカーの写真は公開したものの、顔は見せず。
自分の指を握り締めるカルチャーちゃんの手の写真を公開したカーディ。
最近登場したApple Musicのラジオ番組「Beats 1」とのインタビューで、カルチャーちゃんのお披露目写真を買い取りたいと大手メディアから数字にして7桁、100万ドル(約1億円)以上のオファーを受けたことを明かしたカーディは、それらのオファーをすべて断った理由についてシンプルにこう明かした。
「私も(夫の)オフセットも気持ちの準備ができてないの。今はまだ、カルチャーの姿を世間に見せる気になれない」
カーディがカルチャーちゃんを世間の目に晒すことに乗り気になれない背景には、ここ1~2年の間に自身が経験した大きな生活の変化があるよう。
2017年6月にリリースしたメジャーデビュー・シングル「ボーダック・イエロー」が爆発的な大ヒットを記録して以来、駿足でスターダムを駆け上がったカーディ。トップアーティストの仲間入りを果たし、富と名声を手に入れた裏には思いがけないマイナス面もあった。
同じインタビューの中でカーディは、有名になったことで、見知らぬ人から急に脅迫や中傷のメッセージが届くようになったことなどを明かし、プライバシーを失うことの辛さや恐ろしさにも言及。カーディがカルチャーちゃんの顔を公開しないのは、我が子のプライバシーを守りたいという実体験に基づいた親心からだった。
ほかのセレブにも変化
セレブベビーのお披露目写真と言えば、ひと昔前には、シンガーのジェニファー・ロペスと元夫でラテン歌手のマーク・アンソニーとの間に出産した双子のマックスくん&エメちゃんのお披露目写真は約5億円、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットの初の実子となった長女シャイロちゃんのお披露目写真は約4.6億円の値で取引きされたという逸話も。
しかし、ツイッターやインスタグラムなどが発達した現代では、ベビーのお披露目写真をお金で取引するのではなく、自らの判断で公開するセレブが多い。
「今はまだ公開する気になれない」と話していることから、カーディ&オフセット夫妻もいつかカルチャーちゃんを世間にお披露目する日が来ると思うが、今のところはカルチャーちゃんを家族や親しい友人たちだけの“秘密の宝物”として大事にしたいよう。(フロントロウ編集部)