“クイーン”のメンバーが来日
映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、80年代に一斉を風靡したクイーンのリードボーカルであるフレディ・マーキュリーの半生を振り返った作品。
フレディがクイーンとしてデビューしてから、歴史に残るライブ「ライブ・エイド」までを振り返った同作は、とくに若い世代から大反響を受け、Apple MusicやSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスでは、欧米での公開を皮切りに世界中でクイーンの楽曲がチャートにランクインするほど、映画の枠を超えて、大きな影響を与えている。
そんな映画『ボヘミアン・ラプソディ』が、11月9日についに日本公開。公開を記念してフレディ・マーキュリー役のラミ・マレックと、ブライアン・メイ役のグウィリム・リー、ジョン・ディーコン役ジョー・マッゼロが初来日した。
ジャパンプレミアでは、日本のはっぴを着てファンとともにヒット祈願。日本のおもてなしに、グウィリムとジョンは、インスタグラムにはっぴ姿の写真を投稿した。
また、今回来日を予定していたロジャー・テイラー役ベン・ハーディは、新作映画の撮影のため来日できなかったことを受けて、グウィリムはインスタグラムで「僕たちはベンが恋しいよ!」とコメントを添えており、クイーンのメンバー同様、キャスト陣の仲の良さも伺わせた。
そんなジャパンプレミアの翌日に行われた記者会見では、3人がお辞儀をして登場。
「東京に来られて映画をPRできて本当にうれしい。クイーンにとって日本は重要な場所。当時のメンバーがこれからすごいことが起きることを実感する国なんだ。クイーンは50回も日本公演を行ったし、彼らには日本人のDNAが備わっていると思うほど、日本文化は大きな影響を与えた場所なんだ」と、主人公のラミがクイーンにとって大きな意味を持つ日本に初めて来た気持ちを語った。
また、ラミが日本に関連したエピソードとして、印象に残っているフレディの衣装と日本にまつわることをこう語った。
「フレディが着物を着ている時が1番印象に残っている。僕も撮影でフレディのような着物を着たんだ。お気に入りだから、その衣装を持ち帰って今も持っているよ」と、日本の伝統的な衣装などに感心があったフレディと同じく、ラミも撮影で使用した着物を持ち帰ったことを明かした。
ブライアン・メイ役を演じたグウィリムも初来日ということで、「クイーンは1975年に初めて日本で公演をした。クイーンにとって日本は大切な場所だから、今回、こうして東京に来られて夢のようだよ。頬っぺたをつねったほどさ。アリガトウ」と、初来日を興奮気味に語り、つけたして、目の前に置かれた緑茶を飲んで「日本についてもうひとつ、緑茶がマジおいしい」と周囲を和ませた。
そしてジョン・ディーコン役ジョーは、「撮影の初めにPRで日本に行けたらいいねってみんなで話していたんだ。それが現実になってよかった。日本人は優しくて本当に光栄だよ」と語った。
さらにジョーは、「ベンにもいて欲しかった。(後ろのバスに貼られたベンのステッカーを指さして)あのベンの写真を隣に置こうか。そしたらクイーン全員で写真を撮ることができるよね」と、ベンの不在を気遣う発言もした。
今やクイーン最大のヒットソングとなった「ボヘミアン・ラプソディ」だけれど、当初リリースされた時は、当時では異例となる1曲で6分間もする長さや、支離滅裂なように聞こえる歌詞から、批判されていた。
しかし、今となっては再生時間が6分間の楽曲は珍しくなく、「ボヘミアン・ラプソディ」は今聞いても時代を感じさせないものがあり、いかにクイーンが時代の先端を走っていたかを実感させられる。
そんなクイーンのメンバーを演じたからこそ、その偉大さを身に染みて感じたという3人。実在の人物を演じるという大きな責任を背負いながら、今まで以上に努力を重ね、ラミは1年間も役作りのためにフレディのアーカイブを見返し、家族、生活、幼少期などのルーツを振り返った。
役者の努力と映画の関係者全員の強い思い、そして本家クイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラーの手助けにより完成した映画『ボヘミアン・ラプソディ』。
その集大成となる作品が、ついに11月9日に日本で公開される。(フロントロウ編集部)
『ボヘミアン・ラプソディ』 11月9日(金) 全国ロードショー
© 2018 Twentieth Century Fox
配給:20世紀フォックス映画