映画『ハリー・ポッター』シリーズの俳優ダニエル・ラドクリフが、10代後半の頃に酒浸りになっていた時期があるという衝撃の事実を告白した。(フロントロウ編集部)

10代後半で酒浸りに

 2001年に公開されたシリーズ第1作目の『ハリー・ポッターと賢者の石』で主人公ハリー・ポッターを演じ、同作の世界的大ヒットとともに、弱冠11歳にして一躍トップスターの仲間入りを果たしたダニエル・ラドクリフ

 若くして世間の注目を浴びるようになったスターたちの多くが、さまざまな理由から思い悩み、その反動で道を踏み外してしまったり、アルコールやドラッグに手を出してしまうというのは、これまでにもよく耳にしてきた話。

 『ハリー・ポッター』(以下『ハリポタ』)シリーズで得た収入のほとんどを貯金に回してしまうほどの堅実家で、品行方正で知られてきたダニエルも、じつは例外ではなく、暗黒時代を彷徨った経験があることを本人が明かした。

画像: 10代後半で酒浸りに

 映画監督兼フォトグラファーのサム・ジョーンズが配信しているインタビューシリーズ『Off
Camera with Sam Jones(オフ・カメラ・ウィズ・サム・ジョーンズ)』に登場したダニエルは、10代後半、あまりにも有名になってしまい、どこへ行っても人々の注目の的となってしまう自身の知名度に悩み、アルコールに溺れていた時期があったことを告白。ある意味現実逃避的に酒をあおっては、悪循環に陥っていたと当時を振り返った。 

「たくさんの人たちから見られているということを忘れる手っ取り早い方法が酔っ払うことだった。でも、酔いが回ると、さらに『なんだかもっとみんなに見られてる気がする』と思い始めて、じゃあ、それを無視するために、もっと飲まなきゃって」

 ダニエルは、“つねに明るく、幸せそうにしていなければならない”というセレブに対する世間の期待も当時のアルコール乱用に拍車をかけていたとコメント。

「素晴らしい仕事に就いていて、裕福で…そんな僕らは不満そうにしてはいけないんだ。そんなプレッシャーもあったかな。当時は、『僕だって普通の人間と同じように悲しみの感情を持つこともあるけど、でも、それって“有名人”の役割をうまく果たせてないってことなのかな?』 なんて考えてた」

 自分の頭の中に描いた“役者/有名人はこうあるべき”というイメージにとらわれていたダニエルは、「俳優なんだから、クレイジーでクールでつねに酔っ払っているくらいでいなくちゃ」と無理をしていたそう。


ジャスティン・ビーバーに共感

 10代の多感な時期をスポットライトの下で過ごしたダニエルには、自分と同じ様に子役やティーンアイドルとしてブレイクしたセレブたちの苦悩が手に取るようにわかるという。

 「若くして業界で仕事を始め、成功した人たちにとって、(その後の人生をどう送るかという)青写真は用意されていないんだ」と語ったダニエルは、シンガーのジャスティン・ビーバーを例に挙げ、ジャスティンへの同情を露わにした。

画像: ジャスティン・ビーバーに共感

「ジャスティン・ビーバーがドラッグレーシング(※)をした時とか、世間はとにかく彼に強く当たっていたけど、僕は『でも、彼が事件の裏で、どんな辛い状況に置かれているかなんて、誰にも分らないじゃないか』って思ってた」
※2014年にジャスティンが飲酒および薬物の影響下でカーレースを行ない、逮捕された事件。


それでも『ハリポタ』出演を後悔したことはない

 2012年の米Heatとのインタビューでは、前日の酒が残ったまま『ハリポタ』の撮影に臨んだことがあると明かしていたダニエル。

 「このままではダメだ」と気づいたダニエルを酒浸りの生活から救ったのは、俳優としての仕事が何よりも好きだという、自らの強い意志だった。

「どんなにドン底の時でも、自分の仕事だけは本当に大好きだったし、撮影現場に行くのも好きだった。何としても仕事には影響がでないようにしていたしね。『ハリー・ポッター役なんてやらなければよかった』と思ったことは、これまで一度も無いよ」

 ダニエルは2014年に禁酒を宣言。以来アルコールには手を出していない。(フロントロウ編集部)

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