受賞スピーチ中に見える景色
まずご覧いただくのが、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリー役を演じたラミ・マレックがアカデミー賞主演男優賞を受賞した時に見ていた景色。
写真からも分かるとおり、『アリー/スター誕生』のレディー・ガガやブラッドリー・クーパーをはじめとしたトップセレブや映画業界の重鎮たちが至近距離からガン見している。
セレブが飲食しながら観覧するためラフな雰囲気のゴールデン・グローブ賞と違って、アカデミー賞は、男性はほとんどがタキシードという格式ある授賞式。それだけに受賞スピーチ中の空気はシリアスそのもので、受賞者の緊張を煽る。
ドルビー・シアターは4階まで席が続く
そして次に見てもらいたいのが、『女王陛下のお気に入り』で初オスカーにして主演女優賞を受賞したオリヴィア・コールマンから見えていた景色。こちらでは、4階まで席が続く会場ドルビー・シアターの大きさとステージに立った時の威圧感が分かる。
ステージ前から難関が!
アカデミー賞でステージに上がるための階段は、世界が見守る前で転ぶ可能性を秘めた、言わば“難関”。そんな状況をふまえたうえで、『ビール・ストリートの恋人たち』で助演女優賞を受賞したレジーナ・キングの視点に立ってみると、たった10段ほどの階段の重圧感が増す。
ちなみに写真でレジーナが転ばないようにエスコートしているのは、たまたま近くに座っていたキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンス。海外の授賞式ではよく見られる行為。
2013年の第85回アカデミー賞では『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスがその失敗を犯し、そのシーンは未だに語り継がれている。
世界最高の映画祭だからこそ、そこから見える景色は世界最高に緊張するもの。アカデミー賞のスピーチでは経験豊富な名優でさえパニックになるのも納得。(フロントロウ編集部)
※開催都市の記載に誤りがあったため修正しました。