主人公のファッションを「男女平等」の観点から見る
女性が社会に出て働くことはおろか、自分の名前でクレジットカードを作ることさえできなかった1970年代のアメリカで、実在する女性弁護士のルース・ベイダー・ギンズバーグがおこした史上初の「男女平等」裁判。
周囲から「100%負ける」と言われても上訴に踏み切り、世紀の大逆転を起こした女性弁護士の生き様を描いた、3月22日公開の映画『ビリーブ 未来への大逆転』から主人公のファッションにフォーカスした場面写真が到着した。
主人公ルースを演じる女優のフェリシティ・ジョーンズの衣装も見どころのひとつである本作では、ルース本人のトレードマークでもあるレースの手袋、存在感を主張するイヤリング、目につく飾り襟、という定番のスタイルをあえて封印。
女性は職場でズボンを履くことすら許されず、下着はただきつくしめつけるだけという、女性が今以上に肩身の狭いを思いをしていた50~70年代のファッションをより忠実に再現した。
ルースを演じるにあたり、フェリシティは「信じられないくらい着心地の悪い下着」を実際に身に着けたそうで、衣装を通じて時代の変化を経験し、「基本レベルで女性解放運動がどれだけすばらしいものだったかを理解した」と明かしている。
フィッティングを「何回も何回も、何時間も何時間もかけて行なった」というフェリシティのお気に入りの衣装は、物語のカギを握る重要な裁判のシーンで着用している“黒いスーツに白いパイピングがほどこされたスーツ(下の写真)”だそう。
ちなみに、本日3月8日は国連が定めた女性の社会参加を呼びかけるための記念日、国際女性デー。ファッションという観点から、時代の変化と男女平等というテーマについてじっくり考えてみるのもいいかも。(フロントロウ編集部)