ジェームズ・ガンがMCUに帰ってくる
マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ(以下、『ガーディアンズ』)で、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に“コメディ作品”という新しいジャンルを追加したジェームズ・ガン監督が、ディズニーに解雇されてから数ヵ月、再びディズニーに雇用された。
2018年7月、ジェームズが過去にツイッターに投稿した児童虐待を肯定するようなツイートが発掘されたことで、MCU映画の配給会社であるディズニーに解雇された騒動。
問題となったジェームズの不適切なツイートについては、ジェームズがすでに謝罪していたことから、ディズニーが下した重すぎる制裁に本人も不満の意見を述べるほか、クリス・プラットやゾーイ・サルダナ、カレン・ギラン、ポム・クレメンティーフなどの『ガーディアンズ』の出演者も擁護コメントをしていた。
ファンからの抗議も多く、『ガーディアンズ』のメインキャスト9名による公開状がディズニーに提出されるほどの騒動になったジェームズの解雇。同シリーズでドラックス役のデイヴ・バウティスタは、ジェームズ監督のいない作品には出演しない意向を示したこともあり、結果的に『ガーディアンズ』シリーズ第3弾の制作は保留状態になっていた。
今や映画界一の巨大ユニバースとなったMCUにも影響する大きな事態になったものの、再雇用の可能性は低いと言われていたジェームズの解雇から8ヵ月、ディズニーがジェームズを『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(仮)』の監督として再び雇用することが決定した。
ジェームズが感謝のメッセージ
ジェームズにとってもファンにとっても嬉しいニュースを受けて、ジェームズがSNSを更新。解雇された後もジェームズを支え続けていたすべての人への感謝を表明するとともに、今後の意欲も表した。
コメント全訳
「この数ヵ月間サポートしてくれたすべての人たちにとてつもなく感謝しています。これからも自分史上最高の人間になるように日々努力します。また、今回のディズニーの決断にも感謝していますし、これからも私たちを結びつける愛を確かめる映画が作れることが楽しみです。僕は皆さんの愛とサポートによって、今までもこれからも謙虚であり続けます。心の底からありがとうございます。皆さんに愛が届きますように」
このコメントには、『ガーディアンズ』シリーズのマンティス役ポムほか多くのセレブが祝福コメントを残しており、『マイティ・ソー バトルロイヤル』の監督兼コメディアンのタイカ・ワイティティ、『アントマン』シリーズ監督のペイトン・リードもジェームズのMCU復帰を称えるツイートをしている。
ディズニーが再雇用した理由
騒動が起こる前のジェームズは、『アベンジャーズ』シリーズが終了した後のMCUを牽引する存在としても支持されていた存在であり、4月26日公開のシリーズ最新作『アベンジャーズ/エンドゲーム』にもエグゼクティブプロデューサーとして最新ポスターに記載されるように、ディズニーにとっても手放したくない存在だった。
また、ジェームズ自身が2017年8月に、すでに脚本書きを進めていた『ガーディアンズ3』について「(3作目は)10年、20年先のマーベル映画の軸づくりを手助けすることになるだろう」と同作のFacebookページで話していたように、『アベンジャーズ/エンドゲーム』以降、新たなフェイズ(※)に突入するMCUにとってジェームズの存在は不可欠。
※MCU映画を通して主軸となるストーリーや展開が変わる時にその世界観をフェイズで区別する。
こうした状況で決まったジェームズの再雇用により、再び動き出す『ガーディアンズ3』。当初は2020年公開を予定していたが、新たなスケジュールはまだ発表されていない。
ちなみにジェームズは、ディズニーから解雇された後に、2021年公開予定のDC映画『スーサイド・スクワッド2』の脚本&監督としても起用されている。(フロントロウ編集部)