期待の若手ピート・ブティジェッジ
ピート・ブティジェッジは、アメリカ中西部インディアナ州のサウスベンド市長を務める政治家。彼は、同性愛者であることを明かしている。
ピート氏は先日、2020年に行なわれるアメリカ大統領選に立候補。上院議員でもなく、大都市の市長でもない彼は、他の有名な立候補者たちには叶わないと思われる存在だった。
しかし彼は、アメリカ最難関のハーバード大学を卒業、イギリス最難関の大学オックスフォード大学へ留学経験もあるうえ、7ヵ国語を話せるというエリート。それでいて、アメリカ海軍の一員としてアフガニスタンで兵役をこなした経験もある。
そんな36歳の彼が今注目を集める大きな理由は、最年少大統領になる可能性と、初のLGBT+大統領になる可能性を秘めているから。
彼が市長を務めるサウスベンド市があるインディアナ州は保守派が多く、同性愛に否定的なキリスト教信仰者も多い地域。しかし、ピート氏も同性愛者でありながらキリスト教であることを認めている。ピート氏は、LGBT+当事者で、しかしキリスト教であっても自分を誇らしく思えると発信していて、「夫との結婚は自分をより良い人間にしてくれました。そして、それによって神をより近くに感じられます」と、自分の信念を信じ続ける力強いスピーチを届けたこともある。
そんなピート氏の賢さ、そしてその優しさや穏やかさは、LGBT+コミュニティだけではなく多くのアメリカ国民から支持を得るように。
先日発表されたアイオワ州とニュー・ハンプシャー州の世論調査では、なんと名だたる立候補者を抑えて第3位の支持率を記録。1位と2位は、バラク・オバマ元大統領時のジョー・バイデン副大統領と、大物上院議員バーニー・サンダース氏であったことを考えると、この結果は彼の人気を裏づける。
ピート氏は、負けると考えられていたインディアナ州市長選に勝利した経験や、米CNNが開催したタウンホールミーティングでの歯に衣着せぬ発言で好感度が上がっていることから、大統領選のダークホース的存在に。初のLGBT+大統領誕生の可能性に、注目が集まる。(フロントロウ編集部)