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プラスチック製レジ袋の使用は一体何がそんなにダメなの? 深刻化するプラスチックごみ問題と海外のレジ袋事情をおさらい。(フロントロウ編集部)

どんどん深刻化する「プラスチックごみ問題」

 6月に入り、環境省がプラスチック製レジ袋の無償配布を禁止する法令を速やかに制定すると発表したことがきっかけで、日本でも再び注目を集めているプラスチックごみ問題。

 長年の間、私たちの生活に深く根を下ろしてきたプラスチック製品には「軽くて丈夫」、「さびや腐食に強い」、「断熱性が高い」、「成形しやすく大量生産が可能」といった人間たちの便利な暮らしや経済発展にとっての利点も多いが、地球環境の未来を考えると、欠点はそれ以上にたくさんある。

 なかでも最も深刻な社会問題となっているのが、海に流出したプラスチックごみによる海洋汚染や生態系の破壊。

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 国連環境計画(UNEP)の統計によると、世界の海には毎年800万トンを超える膨大な量のプラスチックが流入。海へと流れ出たプラスチックはマイクロプラスチックやナノプラスチックと呼ばれる微細な破片となり、最低でも450年間は分解されず、海中に漂い続けることに。このままいくと、なんと2050年までに海中のプラスチックの量が魚の数を上回るとも言われている。

 さらに、レジ袋などのビニール袋を飲み込んだことが原因で、年間に数千頭ものクジラやイルカ、ウミガメなどが命を落としているという報告も。

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 そして、プラスチックを口にした魚や貝類、甲殻類などを人間が食べた場合に人体に悪影響が生じる可能性についても、現時点では断定的な報告はなされていないが、専門家たちにより盛んに研究が行なわれている。


海外では「レジ袋有料」があたりまえ 違反すると厳罰も

 地球全体が一刻も早く総力をあげて対策を講じるべき問題だと認識されているプラスチックごみ問題。

 そんななか、環境破壊を食い止める第一歩として、エコ先進諸国が数年前から取り組んでいるのが、使い捨てプラスチック製品の使用制限。

 なかでも、プラスチック製のレジ袋の使用量削減に関しては、2018年7月までに世界127ヵ国で配布禁止や有料化など、何らかの規制が行なわれている。

画像: ケニアの草原でプラスチックごみをくわえる子供のチーター。

ケニアの草原でプラスチックごみをくわえる子供のチーター。

 とくに世界で最も厳しい法律が設けられているアフリカでは、34ヵ国がレジ袋の使用全面禁止に踏み切っており、ケニアでは、製造・販売・輸入は当然ながら、使用した場合も最長で4年の禁固刑か最高4万ドル(約430万円)の罰金刑となるという厳罰が科される。


セレブたちも懸命の訴え

 環境保護活動に熱心なセレブたちは、すでにプラスチック製のレジ袋からエコバッグに切り替えているだけでなく、自分たちの知名度や影響力を活用して、世間にプラスチック製品の使用をストップしようと呼びかけている。

女優のアン・ハサウェイ

画像1: セレブたちも懸命の訴え

 オスカー女優のアン・ハサウェイはインターネット上で拡散されている、ビーチに打ち上げられたさまざまなプラスチックごみを撮影した写真をインスタグラムでシェア。

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 分解されるまでに一体どれくらいの時間を要するのかを分かりやすく示したこの写真では、最短で2~4週間、最長では決して自然に還ることがないという意味で「NEVER」と書かれているアイテムもある。


ミランダ・カー

画像2: セレブたちも懸命の訴え

 エココンシャスなセレブの代表格であるモデルのミランダ・カーは、元夫で俳優のオーランド・ブルームとの長男であるフリン君にも“エコ英才教育”を実践中。

 その甲斐あって、フリン君は8歳にして、すでに超がつくほどエコにに対する意識が高い子として一目置かれているのだそう。

 ミランダは米New Beautyに「幼いうちから、節水や節電、そしてスーパーに行くときはエコバッグを持っていくといった、エコに関する小さな工夫を教えることは大切だと思うの。難しいことじゃないし、将来大きな違うを生むはずよ」と、子供たちにも早い段階でエコの知識や習慣を身につけさせることが重要だと語っている。


モデルのキャンディス・スワネポール

画像3: セレブたちも懸命の訴え

 ヴィクトリアズ・シークレット・モデルのキャンディス・スワネポールは、2018年の世界環境デーに合わせて、今後一切プラスチック製の買い物袋を使用しないと宣言。

 動画を通じて「レジ袋を使う代わりに、買い物の際は必ずエコバッグを持参するわ。あなたはどうする?」とフォロワーたちに問いかけた。


レオナルド・ディカプリオ

画像4: セレブたちも懸命の訴え

 環境保護団体「レオナルド・ディカプリオ財団」を設立し、さまざまなチャリティに多大な貢献をしていることで知られる俳優のレオナルド・ディカプリオ。

 最近では、人々の関心を高めようと環境ドキュメンタリー映画を制作するほど熱意を持って環境問題に取り組んでいる彼は、海洋汚染の現状と対策について協議する国連主催のオーファン・カンファレンスにも出席。

 会場前に設置された、海で拾われた大量のプラスチックごみで作った魚の形のオブジェの前で記念撮影し、「手遅れになる前に、今こそ海を守るためにアクションを起こそう」と呼びかけた。


俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー

画像5: セレブたちも懸命の訴え

 映画『ターミネーター』シリーズの名優アーノルド・シュワルツェネッガーは、だいぶ以前からプラスチック製レジ袋の使用を撤廃。

 自身が演じたターミネーター役をもじって、「我が家ではレジ袋は”ターミネート”したから、つぎはプラスチック製のスプーンを”ターミネート”するよ」と、レジ袋の次の段階としてプラスチック製のスプーンやフォークの使用をやめると宣言した。


まずは「意識改革」を

 海外のコンビニやスーパーでの会計時には、商品を何点買おうとも、必ず店員から開口一番に「袋は必要ですか?」と尋ねられる。

 答えが「イエス」の場合は、レジ袋分の代金が会計に追加されるが、多くの人々は自宅から布製もしくはリサイクル素材でできた買い物袋を持参するか、プラスチック製のレジ袋よりも安価か無料の紙袋を選択する。

画像: まずは「意識改革」を

 海外の若者たちの間ではエココンシャスな思想が急速に広まっており、もはやトレンドに。会計時の「袋は要りますか?」という質問に、きっぱりと「ノー」と答えられる意識の高さはクールだととらえられている。

画像: エコバッグを使うセレブたち(左から):女優のジェシカ・アルバ、アマンダ・サイフリッド、エリザベス・オルセン、ハル・ベリー

エコバッグを使うセレブたち(左から):女優のジェシカ・アルバ、アマンダ・サイフリッド、エリザベス・オルセン、ハル・ベリー

画像: エコバッグを使うセレブたち(左から):女優のアン・ハサウェイ、俳優のマイケル・B・ジョーダン、女優のルーニー・マーラ、ゾーイ・サルダナ

エコバッグを使うセレブたち(左から):女優のアン・ハサウェイ、俳優のマイケル・B・ジョーダン、女優のルーニー・マーラ、ゾーイ・サルダナ

 まずは私たちひとりひとりがプラスチック汚染の深刻さを認識し、便利さを理由に重大な問題から目を背けるのをやめることが、健康で安全な未来へと繋がっていく。

 英Telegraphによると、1枚のプラスチック製レジ袋が自然に還るまでにかかる時間は最低でも約20年。たった1枚のレジ袋が地球に与えるインパクトの大きさを考えると、レジ袋要不要の質問に「ノー」と答えることは、さほど難しいことではないのでは。(フロントロウ編集部)

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