『オクラホマ!』の女優アリ・ストロークが、2019年のトニー賞でミュージカル助演女優賞に輝いた。(フロントロウ編集部)

車いすの俳優がトニー賞初受賞

 ミュージカルの祭典である第73回トニー賞授賞式で、ミュージカルリバイバル賞を受賞した『オクラホマ!』に出演し、ミュージカル助演女優賞を受賞した31歳のアリ・ストローカー。

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 ドラマ『glee/グリー』ファンなら見覚えがあるであろうアリは、2012年のオーディション番組『Glee プロジェクト~主役は君だ!』に出演し、見事『glee/グリー』シーズン4へのゲスト出演を勝ち取ったシンデレラガール。

 2015年に車いすに乗る俳優としてブロードウェイデビューしたアリは、それからわずか4年で、トニー賞で初めてトロフィーを持ち帰った車いすの俳優として歴史に名を刻んだ。

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 スタンディングオベーションのなかでステージにやってきたアリは、受賞スピーチで「この賞は、身体に障がい、不自由、困難を抱えていて、このアリーナで輝けることを待ち望んでいる、すべての子供たちに贈ります。あなたたちのおかげです」とメッセージ。アワード史上初の快挙を成し遂げたステージで、自身と同じ境遇にいる人々を称賛した。

 また、受賞スピーチ後のプレス向けの会見では、「同じ境遇にいる若者のために何かを成し遂げられて最高の気分」と、喜びを爆発させながらも、「私には、(このようにお手本となる人が)いなかったから。夢を追いかける当時11歳の少女には、障がいを抱えている俳優や、車いすに乗っている俳優はひとりもいなかった」と、アリのトニー賞受賞が持つ大きな意味を口にした。

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 さらに、「劇場では観客がくる場所はバリアフリー化されていますが、バックステージは全くもってそうではありません。主催者やプロデューサーの皆さん、舞台裏のアクセスを改良すれば、もっと障害を持つパフォーマーが集まれると思います」と、より多くの才能が開花できるように劇場の設備の改善を求めた。(フロントロウ編集部)

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