ノンバイナリーをカミングアウト
LGBTQ+コミュニティに属する様々なプロフェッショナルたちが悩める人々を外から内から改善する人気番組『クィア・アイ』に出演するジョナサン・ヴァン・ネス。
美容のプロとして様々なアドバイスをするジョナサンといえば、やわらかい口調や物腰、ヒールやスカートを好む服装などから、ほかのメンバーに比べてフェミニンな印象が強い。
そんなジョナサンが、男性の同性愛者だと思っていた性自認がノンバイナリーに変わったことを、米Outのインタビューでカミングアウトした。
ノンバイナリーとは、男性や女性どちらにも分類・限定されないジェンダーのこと。男性と女性の両方を感じる、そのどちらでもない、トランスジェンダーの中間など、その表現は様々で、第3のジェンダーと呼ばれることもある。
「年を重ねて、ますます自分がノンバイナリーだと自認するようになった。私はジェンダー・ノンコーフォーミング(※)です。だから、男性な気分の日もあるし、女性な気分の日もある。なんていうか、私のバイブスはいろんなところに拡散している。2分された性別のステレオタイプを崩せる機会があるなら、どんなことでもしたい。ジェンダーは分けたり区別したりするのに使われることが多いけど、そんな社会の構造に昔より馴染めなくなってきた。昔は『ワオ、私ってすっごくゲイ』って思っていたけど、小さな男の子や女の子にはありのままの自分をさらけ出してほしいと思っているんです」
※宗教において、設定された慣習または主義に対応しないことをノンコーフォーミング(Nonconforming)ということから、ジェンダー・ノンコンフォーミング(Gender Nonconforming)は、性においてどこにも分類されないことを示す。
こう発言したジョナサンだが、新たにカミングアウトするまで「自分が(ジェンダー)ノンコンフォーミングやジェンダークィアやノンバイナリーになるとは思ってなかった」と明かすと、その理由を「これまでずっとゲイだと思っていたけど、それは、自分がそうならなきゃいけないと思っていたからなだけ」だと語った。
「ヒールやスカートを履いたりメイクしたりしている自分に名前があるなんて知らなかったの、ハニー。自分のしていることに名前があるなんて知らなかっただけ」とジョナサンが話したように、今の時代は「LGBTQ(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・クィア)」以外の概念が広まり、性や性的指向の多様性がますます進んでいる。(フロントロウ編集部)