Photo:ゲッティーイメージズ,スプラッシュ/アフロ,Instagram,Twitter
自身が監修する補正下着ブランドに日本の“着物”にインスパイアされた「KIMONO(キモノ)」と名づけたことで、文化盗用だと批判されているキム・カーダシアンだが、その裏で別の案件でも炎上している。(フロントロウ編集部)

「KIMONO」炎上は鎮火せず

 新たに立ち上げを発表したシェイプウェア(補正下着)専門のブランド「KIMONO(キモノ)」が、日本の伝統的な衣装である「着物」とまったく同じ名前であることから“文化の盗用”にあたるとして、日本国内のみならず、アメリカを中心とする海外からも批判の声が殺到しているリアリティスターのキム・カーダシアン

 文化の盗用(Cultural Appropriation)
ある民族の文化的要素を、その文化に属していない人たちがファッションの一部などとして安易に取り入れること。

 キムは現時点ではまだ「Kimono(キモノ)」という名前で商標登録を申請している段階と伝えられているが、もし正式に認められた場合、今後、もし日本企業が海外で着物ビジネスを進出させようとした場合にも障壁となるのではないかと、文化面以外でのダメージを不安視する声も多く聞かれる。

 ツイッターではブランド名を文字って反対を訴える「#KimOhNo」というハッシュタグがワールドトレンド入りし、キムのアカウントには「名前を変えて」とブランドの名称変更を訴えるコメントが殺到するなか、丸一日、沈黙を貫いていたキムは米New York Timesに出した声明を通じて、「今後、私たちのブランドが(日本の)伝統的な衣服に類似した商品や無礼にあたるような商品をデザインしたり、発表したりする予定はありません」とコメント。しかし、ブランド名を変更するつもりはないという姿勢を明らかにした。


“別件”でもプチ炎上中

 彼女が現在進行形で世間の一部の人々から反感を買っている案件は「KIMONO」にまつわるものだけではない。

 自身の知名度と影響力を活かして、香水やコスメ、ゲームアプリなどの事業を展開し、いずれも大成功を収めているキム。

 そんな彼女は、監修を手がけるコスメブランド「KKW Beauty(KKWビューティー)」の新商品として、自身が抱える皮膚の病気“乾癬(かんせん)”をカバーするために研究を重ねたというボディ用のメイクアップコスメを発表したばかり。

 6月21日に「ボディメイク」、「リキッドボディシマー」、「ルースシマーパウダー」と呼ばれるボディメイク用コスメに専用のブラシが付いたキットが発売されたことに合わせて、キムは、自分自身はもちろん、家族や友人にもモデルとなってもらい、同製品を使用すれば、脚や腕、背中など、全身の肌の色ムラやシミ、傷などをキレイにカバーすることができると証明するビフォー&アフターの動画や写真を公開して猛アピール。

84歳の祖母MJにもモデルになってもらい、ビフォー&アフターを公開。

 多くのファンたちは、キムが自身のコンプレックスを克服するために情熱を込めて開発に携わったというコスメに興味深々なのだが、その一方で、全身にコスメを塗って肌の粗を隠すことで、「完璧な姿を目指そう」と女性たちに呼びかけるのは、昨今活性化している「ありのままの自分の姿を愛そう」という“ボディ・ポジティブ”の流れには反しているのではないかとの意見も。

 ボディ・ポジティブ推進派で知られるドラマ『グッド・プレイス』のジャミーラ・ジャミルもキムが公開した商品紹介の動画に「こんな事をするより、ストレッチマークや湿疹を素直に受け入れるほうが良い」と反対意見を投じた。

画像: ジャミーラ・ジャミル。発言後、キムのコスメを支持する、深刻な肌の悩みを抱える人々からクレームが殺到したため、最終的には自分の発言について「小言を言いすぎた」と反省したが、ボディ・ポジティブ推進派としては、ボディ用メイクにはやはり反対の様子。

ジャミーラ・ジャミル。発言後、キムのコスメを支持する、深刻な肌の悩みを抱える人々からクレームが殺到したため、最終的には自分の発言について「小言を言いすぎた」と反省したが、ボディ・ポジティブ推進派としては、ボディ用メイクにはやはり反対の様子。

 これまでにもさまざまな炎上を経験してきた彼女だが、女性たちに”全身メイク”を薦めることへの批判には、とくに反応していないキム。それと比べると、「KIMONO」命名騒動は一国の文化や伝統に関わることだけに、彼女なりに誠意をもって、声明を出すという対処をしたのかもしれない。しかし、「ブランド名を変えるべきだ」という声は、やはり鳴りやみそうにない。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.