フランス発の老舗ブランド、ディオール(Dior)の2019-20年秋冬のオートクチュールコレクションをパリ8区モンテーニュ大通りにある本社にて開催された。
全体の約8割がブランドの創設者であるクリスチャン・ディオールが生前深いこだわりを貫いた「黒」を基調に構成された今回のコレクションには、ファッションと建築の相補的な関係を表現した全65ルックが登場。
そして、ランウェイの最後を飾ったのは、クリスチャンが1946年にメゾンを設立したゆかりの地であるディオール本社が数日後に改装工事を控えていることに敬意を表して制作された、「本社ビル」をそっくりそのまま再現した黄金のドールハウスを身に着けたモデルだった。
プログラムにも記載された「ドレスは建築と同じ。女性の体のプロポーションをより美しく整えるために考案されたもの」というクリスチャンの名言をあらゆるデザインにより見事に具現化した今回のコレクション。
フロントロウ(最前列席)では、数多くの有名セレブやファッション界の著名人がダークで荘厳なアートを見守った。
本社ビルに入っていたメゾン本店は今後1年にわたって閉店することとなるが、その期間は、シャンゼリゼ通りに巨大ポップアップストアが開店。そのほかのオフィスも同じビル内に移転する。(フロントロウ編集部)