テイラー・スウィフトの容姿をからかったことで世間から非難を浴びた人気DJのディプロ(Diplo)が、その一件が原因で「失った物」とは? (フロントロウ編集部)

テイラーに突っかかる男、ディプロ

 EDMユニットのメジャー・レイザーの一員としても活躍する人気DJのディプロは、インスタグラム上に思わず吹き出してしまうようなユーモア溢れる投稿をしたり、人気セレブのサプライズ・ウェディングの模様を勝手に生中継して世間にバラしてしまったりと、本業の音楽活動だけでなくSNS上での突飛な行動も注目を集めている。

画像: DJのディプロ。EDM界の最重要プロデューサーとしてブームを牽引する一方でジャスティン・ビーバーやデュア・リパといった人気アーティストとのコラボ曲も大ヒットさせている。

DJのディプロ。EDM界の最重要プロデューサーとしてブームを牽引する一方でジャスティン・ビーバーやデュア・リパといった人気アーティストとのコラボ曲も大ヒットさせている。

 ちょっとお調子者な印象もあるディプロは、今から約4年半ほど前の2014年末にツイッターで発したテイラー・スウィフトに関する発言が大炎上したことがある。

 それは、ディプロが「誰かテイラー・スウィフトがお尻をボリュームアップするためのキックスターター(※)を始めるべきだ」と藪から棒にテイラーのスリムな体形を茶化すようなコメントをした件。

 この問題発言にくわえ、ディプロは、“テイラーに豊尻手術を受けさせる費用を募る”という名目のもと、冗談でクラウドファンディングまで立ち上げたことで、「女性蔑視にもほどがある」、「性差別的発言だ」と、当時、世間から激しく非難された。

 女性蔑視やセクハラ問題への意識改革が進んだ現在なら、もっと炎上していてもおかしくはないディプロの発言に対して、当時、テイラー本人はとくに反応を示さず。しかし、ディプロは、彼女の友人でもある人気シンガーのロードから「あんたの小さいアソコも何とかしたほうがいいんじゃないかしら? 」と怒りの口撃を食らった。

画像: シンガーのロード。

シンガーのロード。

 この騒動は、どう考えても、明らかにディプロが悪いが、ディプロは謝罪するどころか、燃え盛る炎上の火にさらに油を注ぐかのように、2015年の年明けに公開された米GQ Style Magazineとのインタビューの中で、問題発言後に受けたテイラーのファンたちからの壮絶なバッシングに言及。

「今回の件で俺が学んだのは、『テイラー・スウィフト』とは何があってもケンカはするなってことだ。彼女には、彼女と一緒に死んでもいいと思っているファンが5000万人くらいいる。北朝鮮の軍隊よりもタチが悪い。その戦場には立ち入ってはいけないんだ。あんな展開は予想していなかったよ。俺のキャリアにおける一番の過ちは、彼女にケンカを吹っかけたってことだ」

 テイラーのファンからは、すっかり“要注意人物”もしくは“敵”とみなされるようになったディプロだが、その後、どういうわけかテイラーとの溝を埋めることに成功。2015年2月に行なわれたグラミー賞では、テイラーと仲良く写るツーショットを公開して“終戦宣言”をした。

 しかし、2017年には、ディプロが「今の若者が聞きたがってるのは、『ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥー』じゃない」、「あの曲には若者たちは共感しない。俺も共感したことがない。あれはラジオやお金をかけたマーケティングで流れているだけだ」とテイラーの楽曲をディスり、音楽性を否定するコメントが掲載された米Rolling Stonesのインタビューが流出。再びテイラーのファンたちを激怒させた。


テイラーへの仕打ちを反省 彼が失ったものとは?

 そんないきさつもあり、現在でもテイラーファンから白い目で見られているディプロだが、テイラーに対する最初の体形批判発言から4年半がほど経った最近、ついに、英ES Magazineのインタビューで自身の過去の行動を反省。

ディプロが表紙を飾った英ES Magazine。

 「俺は変わり者でユーモア溢れる人間だ。でも、俺のジョークはウケなかった」と最初の騒動を振り返ったディプロは、「それからこう思ったんだ。世間にクソ野郎だと思われたままでいたいか? いや、俺はクソ野郎ではないんだ。でも、ふざけたSNSの使い方をしてしまった」と語った。

 彼なりに自分の間違いを悔いたディプロは、テイラーにまつわる騒動後、ツイッターを自分で更新するのをやめ、スタッフに管理を任せることに。現在ではログイン用のパスワードすら知らないという。

 テイラーに一方的に突っかかったことが発端で、ディプロは“自分でツイッターを更新する自由”を手放していた。

 テイラーに対してネガティブな感情を抱いているわけではないというディプロ。そんな彼は、テイラーが2018年に「デリケート」のMVを公開した際、テイラーが映像内で見せたパフォーマンスを再現して“テイラー愛”をアピールしていた。

画像: 「デリケート」のMVでのテイラー。

「デリケート」のMVでのテイラー。

ディプロによる再現。

 テイラーは、現在、2018年まで所属していたレコードレーベルがジャスティン・ビーバーの恩師と呼ばれる敏腕マネージャー、スクーター・ブラウンに買収され、過去にリリースしたアルバムなどの原盤の所有権もスクーターの手に渡ったことへの怒りを声明を通じて爆発させたことがきっかけで、音楽界を揺るがす一大騒動の渦中にある。

 アーティストであるテイラーがビジネスマンたちを相手取ったバトルでは、誰が何を失うこととなるのか、そちらにも注目が集まる。(フロントロウ編集部)

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