シンガーのマイリー・サイラスが投稿した過激なメッセージに「まるで処女や童貞を侮辱しているようだ」といった批判が寄せられている。(フロントロウ編集部)

 7月頭に最新EP『シー・イズ・カミング(She Is Coming)』の収録曲「マザーズ・ドーター(Mother’s Daughter)」のMVに“我が道をゆく”生き方を貫く数々のアクティヴストたちを起用し、多様性と包括性を表現したことが話題となったシンガーのマイリー・サイラスが、同曲のプロモーションの一環として公開したある投稿が物議を醸している。

 “母親に愛されている娘”、”母親に似ている娘“といった意味を持つタイトルの同曲で「Don't
fu*k with my freedom(私の自由を邪魔しないで)」と力強く歌ったマイリー。

 股間に牙のようなスタッズがついた真っ赤なラテックス製の衣装も挑発的だと評されるなか、マイリーは、その衣装の股間部分がアップになった写真に「Virginity is a Social Construct(処女/童貞は社会的構成概念にすぎない)」というメッセージが添えられた画像をインスタグラムに投稿した。

 マイリーとしては、楽曲に込めたメッセージと同様に「自分の体は自分の意志で自由に扱っていい」、「社会からのプレッシャーに影響されて貞操を守る必要はない」とあくまでも個人が持つ自由について訴えたかったようなのだが、一部の人々は違った意味合いで解釈。

 マイリーのような大きな影響力を持つ人物が、このような投稿をするのは“難あり”だと主張し、「まるで処女や童貞の人をバカにしているようだ」、「若者に対して“早く処女・童貞を捨てろ”と誤ったメッセージを送っている」、「誰しもが社会的プレッシャーに負けて童貞を貫いているわけではない」となどとクレームを寄せている。

 「社会的構成概念」とは、「人間とは、社会という外界からもたらされる要因によって、目的や意識などといった全ての心的要素が決定されるものであると考える思想」である社会構成主義に基づく概念のこと。

 マイリーは、社会学的・哲学的な表現を使って、“性的体験をすることを恥じたり、貞操を捨てることを後ろめたく感じたりする必要はない”と伝えたかったものと思われるが、人によってとらえ方が異なる難易度の高いメッセージだっただけに、思わぬ反感を買ってしまった。(フロントロウ編集部)

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