世界的メタルバンドであるラムシュタインのギタリストが、ステージ上でキス。その行動の裏にある“理由”とは?(フロントロウ編集部)

ロシアの反LGBTQ+法に反発

 火炎放射器などを使った過激なパフォーマンスで有名なドイツのメタルバンド、ラムシュタイン。グラミー賞にも複数回ノミネートされたことのある世界的バンドであるラムシュタインが、LGBTQ+コミュニティを支持した。

 ワールドツアー中で世界各国を回っているラムシュタインは、7月30日にロシアのモスクワでライブを開催。ロシアのファンとの交流を楽しんだラムシュタインだけれど、ロシアに存在するある法律には声を挙げずにはいられなかったよう。

 それは、同性愛宣伝禁止法。

 2013年に制定されたこの法律は、「異性愛と同性愛が社会において平等であるという歪んだ考えを持たせる物」を未成年に対して宣伝することを禁止するもの。各地の人権団体から、LGBTQ+コミュニティを侵害し、同性愛嫌悪を正当化する法律であるとして多くの批判が出ている。

画像: ロシアの反LGBTQ+法に反発

 そんななか、LGBTQ+サポーターとしても知られるラムシュタインがステージ上で、あるパフォーマンスを行なった。

 ステージの右と左から歩いてきたギタリストのパウル・ランダースとリヒャルト・Z・クルスペ。ギターをかき鳴らす2人の目と目があい、パウルがリヒャルトに目配せをすると、2人はなんとキス!

 2人がキスするのは、動画の4:55ころ。

 異性愛者である2人がLGBTQ+コミュニティへの支持を表したことで、会場は大歓声に包まれた。その後インスタグラムを更新したラムシュタインは、ロシア語で「ロシア、私たちは君たちを愛してる!」とコメント。嫌悪より愛を広めようとメッセージを送った。

 同性愛宣伝禁止法はロシア国内に滞在する外国人にも適用される場合があり、もし逮捕された場合は最長15日間の拘留か、約1万円の罰金になる可能性があるという。

 最近では他にも同性愛宣伝禁止法によって、同性愛を公言しているイギリス人シンガーのエルトン・ジョンの自伝映画『ロケットマン』で、同性同士が性的関係になるシーンがロシア国内での放映では削除されることに。それを受けて、エルトン本人が批判文を発表する事態となった。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.