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今は亡きチェスター・ベニントンが、亡くなる約2ヵ月前にリリースしたリンキン・パークのアルバム『One More Light(ワン・モア・ライト)』のファンの反応に悩んでいたことをグレイ・デイズのショーン・ダウデルが明かした。(フロントロウ編集部)

長年の友人がチェスターについて語る

 2017年7月にこの世を去ったリンキン・パークのボーカルであるチェスター・ベニントン。アルバム『Hybrid Theory(ハイブリッド・セオリー)』や『Meteora(メテオラ)』といった数々の名盤をリリースしてきたリンキン・パークは、チェスターが亡くなる約2ヵ月前にあたる5月に約3年ぶりのアルバム『One More Light(ワン・モア・ライト)』をリリース。

 チェスターの最後のアルバムとも言える『One More Light』は、全米アルバムチャートで1位を獲得するも、バンドサウンドに重きをおいてきたリンキン・パークのアルバムとしてはかつてないほどまでにポップなものとなり、その内容に不満を抱く人が。ファンからの不満は、TwitterやFacebookなど、チェスターの目に入るところに書き込まれ、その否定的な言葉に悩まされていたということをチェスターが10代の頃に所属していたバンド、グレイ・デイズのショーン・ダウデルがフィンランドのテレビ番組『Kaaos TV』で明かした。

グレイ・デイズのメンバーとチェスター。

 ショーンは「『One More Light』がリリースされた時、彼らが思うような方法でファンたちは受けとってくれなかった。少なくともチェスターが思っていたとおりには受けとってもらえなくて、彼はファンからたくさんのネガティブなコメントをもらっていた。その否定的なコメントは本当にチェスターを悩ませていたんだ。そして僕たちはそのことについていっぱい話した。チェスターはとてもがっかりし、Twitterで人々を非難して取り乱していた」と、チェスターはファンからの反応を気にして、それに悩んでいたと語った。

 続けて「彼らは、一生懸命働いてレコードを制作して、称賛され、ファンからも絶賛してもらうことに慣れている。『One More Light』のようなアルバムをリリースした時、95%の人は音楽を気に入る。でも残りの5%は不満をもらす。地下にいる負け犬たちである彼らはそれにたくさんの時間を費やす。どこかに座って、キーボードで相手がどれほどの負け犬かってことを書いてばかり。君は人生の中で何を成し遂げたんだ?って感じだよ」と、リンキン・パークの音楽に文句をつけ、それを書き込んだ人を批判。

画像: 長年の友人がチェスターについて語る

 また、長年友人だったショーンは「彼は大体いつも幸せなヤツだった。でもそれが鬱ってもんなんだろう。外から見ると99%人生に満足していて、素晴らしい魂を持っていて、周りを楽しくさせ、いつも笑っている。(俳優の)ロビン・ウィリアムズや(シェフの)アンソニー・ボーデインのような人たちは、外向的な素晴らしい性格の持ち主で、チェスターにも共通するところがあった。チェスターはいつも、太陽よりも明るいタイプだった。感じている痛みは、外に出すことはなかった。もちろん人生を通して何度か(苦しんでいることを)見たことがあるけれど、それは長くは続かなかった」と、長年の友人だからこそ知るチェスターの性格を話した。

 音楽と正面から向き合い、色んな音楽を奏できたチェスター。初めて女性アーティストを客演に招くなどチャレンジした『One More Light』は、賛否両論があったけれど、チェスターの生きた証としてファンの胸に刻まれている。

(フロントロウ編集部)

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