米バンドLANYが、甘い歌詞で人気のラブソングのミュージックビデオをホラー映画『アメリカン・サイコ』風に制作。そのギャップに込められた想いを、本人たちがフロントロウ編集部に明かした。(フロントロウ編集部)

LANYが「ILYSB」のMVについて明かす

 美しいメロディーにデリケートな気持ちを反映させた歌詞を乗せ、多くの恋愛ソングを世に送り出しているバンドLANY。そんな彼らのヒットソングのひとつといえば、楽曲「ILYSB(アイ・ラブ・ユー・ソー・バッド)」。

 同曲に登場するのは、「君のことが好きすぎて、僕の心が心地よく痛むよ」という恋をすると味わう胸の痛みを表現したロマンチックな歌詞。しかし、この楽曲のミュージックビデオは、ボーカルのポールが、好きな女の子をバンドメンバーのレスとジェイクと殺害しに行くというかなり衝撃的な内容で、歌詞とホラー映画のようなMVのギャップに驚くファンも多い。

 ということで、先日来日したLANYにその物語の背景はなにか、フロントロウ編集部が直撃。ポールはこう回答した。

「このビデオを作ったのは、みんなが僕たちをただのキュートな“ボーイバンド”と思っているのかなと感じたから。この曲は、僕たちにそういう固定観念を覆すチャンスをくれたと思ってる。数人の女の子とお花畑を駆け回って、髪の毛には風が吹いてっていうイメージは、なんの創造性もないよね?みんなは「いいね」って思ってくれるかもしれないけど、すぐに忘れられてしまうかもしれない。それって、ただ消費されるエンタメだよね。でも僕たちには、そういう予想を覆すことができる機会があったし、すごく楽しかった」

 ポールは、LANYの楽曲の甘い歌詞から想像されるイメージを払拭するため、ミュージックビデオでは、ホラー映画のようなストーリー性を選んだことを告白。実際LANYは、“ボーイバンド”としてではなく、楽器の演奏や作詞作曲をすべて自分たちでこなしており、インディー・ポップバンドとして活躍している。

画像: LANYが「ILYSB」のMVについて明かす

 ちなみに、このミュージックビデオのインスピレーションを映画『アメリカン・サイコ』から得たという裏話を語ったLANYの3人。LANYはこれらのキャラクターについては完全“フィクション”だと話しており、MVのなかの自分たちに共感点はあるか質問すると、「ないよ!これは映画だから(笑)!」と笑いながら否定していた。

(フロントロウ編集部)

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