人気ブランドの挑戦とは?
抜群のスタイルとキュートかつセクシーなルックスを併せ持つモデルを多数起用し、その煌びやかな世界観で人気を集めるランジェリーブランドのヴィクトリアズ・シークレット。
“憧れの女性像”を作り出し、業界を大きく動かしてきた同ブランドだけれど、近年では「美=セクシー」という考え方が時代に沿っていないと批判の対象になってきた。
そんなヴィクトリアズ・シークレットが、10月4日にロンドンを拠点とするランジェリーブランド「ブルーベラ」と提携したコラボレーションラインを発表。同ラインのキャンペーンモデルとして、モデルのアリ・テート・カトラーを起用することを明らかにした。
じつはアリは、プラスサイズモデル。アリの服は、イギリスのサイズ14と表記されており、これは日本でいう約15号に相当。ヴィクトリアズ・シークレットがプラスサイズのモデルを起用するのはブランドが誕生してから初めての試みとなる。
ファッション業界で、多様な体型やアイデンティティを持つモデルを積極的に起用しようとする動きが見られるなか、プラスサイズやトランスジェンダー(※)のモデルを排除するスタンスで、批判を受けてきたヴィクトリアズ・シークレット。
※トランスジェンダーとは、心と体の性が一致しておらず、性転換をしたい・した人のこと。心と身体の性を一致させたいトランスジェンダーの人々のことをトランスセクシュアルと呼ぶ。
しかし2019年に入り、ヴィクトリアズ・シークレットは、ブランドの広告塔、通称エンジェルにカーヴィーなモデルのバーバラ・パルヴィンやブランド史上初となる赤毛のアレクシーナ・グラハムを起用し、さらにトランスジェンダーモデルがブランドのカタログモデルとして採用するなど、これまでとは違った新たなアプローチを始めている。(フロントロウ編集部)