ルーク・スカイウォーカーを振り返る
マーク・ハミルは映画『スター・ウォーズ』シリーズ“旧三部作”の主人公であるルーク・スカイウォーカー役で知られる名優。意外と知らない人も多いかもしれないけれど、マークは声優業にも多く携わっており、特にアニメ『バットマン』のジョーカー役は当たり役だと言われている。
そんなマークは、2019年11月5日に、40年以上前に行われた『スター・ウォーズ』のオーディション時の貴重な映像を、米慈善団体のOmazeが行うチャリティーキャンペーンの一環として鑑賞。笑いながら当時の様子を振り返った。
ハン・ソロが主人公だと思っていた
マークは、シリーズ1作目にあたる『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の前に行われたオーディションの映像を見ながら当時の思い出を明かした。映像の画面右上には、時代を感じさせる白黒映像と若かりしマークが受け答えする様子が映し出されている。
マークがほかのキャストに会ったのは、これが初めてだった。偶然にもマークが当時していたビートルズ風の髪型は、ルーク・スカイウォーカー役を獲得することに大きく貢献したそう。オーディション中の若きマークは、監督であるジョージ・ルーカスに『スター・ウォーズ』は何かのパロディであるべきかどうか尋ねるなど、熱心な様子。
初めて会ったハリソン・フォードは思いやりがあってとてもカッコよく、まさに「ハン・ソロ」を体現したような人だったという。マークは、映像の中でハリソンを「ハンス」と呼んでいたことに気づき爆笑。「なぜ、“ハン”じゃなくて“ハンス”なんだ!?」と自問自答していた。
ルーカス監督は撮影中、キャラクターの発音について、「Han」と「Hann」、「Chewbacca」と「Chew-back-ca」のどちらなのかと質問されても、好きなように呼べば良いと気にしていなかったらしい。
レイア姫役の故キャリー・フィッシャーは、マークのことを「新鮮でキマってる」と表現したらしく、困惑してしまったという。キャリーは昔から堂々としたフェミニストで、引っ込み思案などではなく、高校を卒業したぐらいの感じだったというのに、すぐハリソンとマークは尻に敷かれてしまったらしい。
自分は主役じゃないと思っていた
また、マークはオーディションに行ったとき、『スター・ウォーズ』はハン・ソロが正義の主人公で、自分はそのサイドキック(※1)だと思っていて、例えると「キャプテン・アメリカとバッキー・バーンズ」のような関係性をイメージしていたそう。
その後脚本が配られ1ページ目をめくってみると『ザ・スター・ウォーズ:『ウィルズ(※2)の伝記』から取られたルーク・スターキラー(※3)の大冒険』と書いてあり、びっくりしてしまったと語った。
※1 ヒーローと行動する相棒や親友。バットマンとロビンのような関係。
※2 ウィルズは別名「ホイルス」とも言う。ジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』の草案をまとめた際『ホイルス銀河史』という名称で書き記し、その後物語の中で「ジェダイに関する書物」とされた。2016年に公開された『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』では「ウィルズの守護者」というキャラクターが登場。
※3 ルーク・スカイウォーカーという名前が決まる前につけられていた名前。
40年間のシリーズに幕を下ろす最終章『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は12月20日(金)全国ロードショー。(フロントロウ編集部)