2015年にクラウドファンディングで63万ドル(約6,800万円)集め制作された、スウェーデン発の大ヒット映画『カン・フューリー』の続編から、撮影風景が到着。(フロントロウ編集部)

面白すぎて続編決定

 映画『カン・フューリー』はスウェーデンのVFXアーティスト、デヴィッド・サンドバーグがクラウドファンディングで63万ドル(約6,800万円)を集め自主制作したSFバイオレンスアクション。たったの31分という短さにこれでもかというほど詰め込まれた80年代要素と、欧米諸国の映画でよくある「勘違い東洋」の描写がスパイスとなった荒唐無稽すぎる展開が魅力。 

 そうして2015年に完成した映画『カン・フューリー』は、監督デヴィッドの自主制作であるため、なんとYoutubeで視聴が可能。「設定」から日本語字幕で楽しむこともできる。

【あらすじ】
舞台は1985年のマイアミ。警察官のカン・フューリーは犯人をとある路地に追い詰めた。引き金を引く直前、稲妻に打たれたのと同時にコブラに噛まれブラックアウト。精神世界をさまよい目覚めたらカンフー・マスターとなっていた。カン・フューリーは、悪のカンフー・マスターである「カン・フューラー」という称号のヒトラーを倒そうと、タイムスリップをする。ちなみに、本物のヒトラーはドイツ語で「指導者」の意味を持つ“フューラー”と呼ばれていた。カン・フューリーはトリケラトプスの頭を持つ警官のトリケラコップや史上最強のハッカーであるハッカーマンらとともに、荒唐無稽のバトルアクションを展開する。

 本作は、昔のビデオテープのようにノイズが混じった画面にキレッキレの電子音が鳴り響くのが魅力。また意味もなく過剰すぎるバイオレンス描写が懐かしく、逆に新しすぎると話題を呼び、すぐ続編の制作が決定。

 監督・脚本・主演を務めるデヴィッドは、9月25日に撮影を終えたばかりの続編『カン・フューリー2』の撮影風景を米TheHollywood Reporterに公開。カン・フューリー姿のデヴィッドが、相棒のトリケラコップと、宙づりのまま映像確認するという『カン・フューリー』らしい様子を公開した。

画像: 面白すぎて続編決定

 またデヴィッドは、これまで自分の部屋で自分のペースで作ってきた映画が、突然数百万ドルの予算が付いた作品に化けたことについて、とても忙しくなったと明かした。

まさかの大物俳優も参加

 そんな『カン・フューリー2』だけれど、なんとキャストには「シュワちゃん」ことアーノルド・シュワルツェネッガーが参戦。じつは監督のデヴィッドはもともとアーノルドの大ファンで、1作目の『カン・フューリー』の中にもアーノルドからインスピレーションを受けて入れた要素が盛りだくさん。

 そのためどうしてもアーノルドに『カン・フューリー』を見てもらいたくて奔走していたところ、なんとアーノルドの弁護士から「アーノルドは『カン・フューリー』が好きだと言っていたよ」という情報をキャッチ。その後開かれた食事会で意気投合し、キャスティングに至ったそう。アーノルドは『カン・フューリー2』でアメリカ大統領を演じる。

画像: 大統領役のアーノルド・シュワルツェネッガー

大統領役のアーノルド・シュワルツェネッガー

 キャスティングの逸話はこれだけではない。映画『X-MEN』シリーズや映画『SHAME -シェイム-』など、多くの人気映画で主演を務めるマイケル・ファスベンダーも俳優の一人に加わっているけれど、このキャスティングの場合、なんとマイケルが『カン・フューリー』を好きすぎてデヴィッドに直談判したそう。

 この連絡を受けたときデヴィッドは、「何?彼は世界一の俳優だ…いったい何が起こっているの?」と大喜びしたと米The Hollywood Reporterに語った。マイケルは本作でカン・フューリーのパートナー、コルト・マグナムを演じる。

画像: まさかの大物俳優も参加

 撮影は2019年の7月に始まり、ドイツとブルガリアで行われたそう。9月25日に撮影は終了。あとは公開日の決定を待つだけ。(フロントロウ編集部)

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