今年のテーマは「時間の流れ」
毎年5月にニューヨークにあるメトロポリタン美術館で行なわれるファッション界最大の恒例行事「メットガラ」。
同美術館内で行なわれるファッション・エキシビジョンのオープニングイベントとして開かれるこのイベントでは、豪華セレブたちが、1つのテーマに沿って、まるで競い合うかのように豪華絢爛な装いを披露することで毎年大きな注目を集める。
そんなメットガラおよびエキシビジョンの2020年のテーマが「About Time: Fashion and Duration(アバウト・タイム:ファッション・アンド・デュレ―ション)」に決定したことが、発表された。
日本語に訳すと「時間について」もしくは「そろそろ~する時間」となるフレーズに、「ファッションと継続」という言葉が続くこのテーマでは、20世紀モダニズム文学における主要人物であるイギリス人女流作家ヴァージニア・ウルフの小説の世界観や、フランスの哲学者アンリ・ベルクソンが唱えた「時間とは流れ、蓄積され、そして分割できないものである」という思想にインスピレーションを得た世界観が表現されることになるという。
ゲストたちは「時間」や「時計」もしくは「タイムレスなもの」などを連想させる衣装を身に着けてレッドカーペットに登場することが予想される。
セレブホストに『プラダを着た悪魔』のあの人
5月7日から一般開放されるエキシビジョンでは、メトロポリタン美術館の創立150周年記念も兼ね、このテーマに沿って1870年代から現代までのファッションを追った160点の作品が展示。
そして、5月4日行われるメットガラでは、主催者である米VOGUE編集長のアナ・ウィンターに加え、アーティスティック・ディレクターとしてルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)を率いる二コラ・ジェスキエールがホストを務めるほか、ハリウッドを代表する大女優のメリル・ストリープ、映画『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したエマ・ストーン、ディズニー作品や大ヒットミュージカル『ハミルトン』への楽曲て提供などでも知られる作曲家俳優兼のリン・エマニュエル・ミランダがセレブホストに名を連ねる。
じつは、今回がメットガラ初参戦となるメリルは、2006年公開の大ヒット映画『プラダを着た悪魔』で、アナをモデルにしたと世間で信じられてきたファッション誌の冷徹な鬼編集長ミランダ役を演じたことで知られている。
実際には、「メリルがアナを役作りのお手本にしたわけではない」という事実を、同作でメリルと共演した映画『メリーポピンズ:リターンズ』のエミリー・ブラントが明かしたのだが、世間ではいまだにメリルが演じた「ミランダ=アナ」というイメージが定着している。そのため、2人が2020年のメットガラのレッドカーペットで顔を揃えることになるという情報には、多くのファンたちは胸を膨らませている。
イベント開催までは、まだ半年ほどあるので、今後さらにセレブホストなどが追加される可能性も考えられるが、2020年のメットガラに関して現時点で分かっていることを改めてまとめると以下の通り。
開催日:5月4日(月)
開催地:ニューヨーク・メトロポリタン美術館
テーマ:「About Time: Fashion and Duration(アバウト・タイム:ファッション・アンド・デュレ―ション)」
セレブホスト:メリル・ストリープ、エマ・ストーン、リン・エマニュエル・ミランダ
コラボブランド:ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)
2020年は一体どんな煌びやかな着こなしが見られるのか、早くも期待が高まる。(フロントロウ編集部)