予測可能な対立が書かれた脚本だった
映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』は、2019年11月8日に日本で公開された『ターミネーター』シリーズの新作。同作には『ターミネーター』、『ターミネーター2』でサラ・コナー役を務めたリンダ・ハミルトンが28年ぶりにシリーズに戻ってくることで話題となった。
本作には、サラを務めるリンダの他、未来からやってきた戦士のグレース、新型ターミネーターに命を狙われるダニー・ラモスという3人の女性が登場する。
グレース役には映画『ブレードランナー 2049』や『オデッセイ』のマッケンジー・デイヴィスが、ダニー役には主にコロンビアで活動しているナタリア・レイエスが抜擢。『ターミネーター:ニュー・フェイト』では、この3人の女性が中心となって物語が展開していくことで、脚光を浴びている。
そんな『ターミネーター:ニュー・フェイト』だけれど、リンダは当初の脚本について、「最初に配られた脚本には、退屈なサラとグレースの対立とキャットファイトが、とても予測可能な展開で書かれていた」と米SYFY WIREに告白。
リンダいわく、何週間も悩んだ末に『ターミネーター:ニュー・フェイト』への参加を決意し、サラと“次世代のヒーロー”になりうるグレースとダニーにとってふさわしい作品にしていきたいと思っていたけれど、その脚本はそうは思えないものだったという。
さらに、マッケンジーもキャットファイトするという設定には絶対に疑問を抱くだろうと考え、2人がどうして敵対しているのかを理解しなおし、異なるアプローチができないかと、身を粉にして脚本を練り直す作業に徹したそう。
リンダは、本作に登場する3人の女性が持つ物語について、どの世代の女性が見ても共感できるようにしたかったと語り、こう続けた。
「私たちは全く違う女性。「違う」ということは、私たちをもっと面白くしてくれるのに、映画というジャンルではあまりその違いを表現できていない。例えば、『ワンダーウーマン』でさえ、『アマゾン族』という女性戦士の中の1人。けれど、ワンダーウーマンを演じている俳優のガル・ガドットは1人しかいない。私は『ターミネーター』を見た女性が、それぞれ異なっているという事実を表現したかったし、それをやらせてくれたことに感謝しています」
『ターミネーター:ニュー・フェイト』は、2019年11月8日から全国で公開中。(フロントロウ編集部)