英国王室のエリザベス女王が、今年2019年を振り返った。(フロントロウ編集部)

2019年は「でこぼこ」

 2020年を数日後に控えた2019年12月25日のクリスマス。イギリスのエリザベス女王は、毎年恒例としてメッセージ動画を公開している。

 去年2018年は、英国王室内で出産や結婚式が相次いだことから、「祖母としては忙しかった」と話したエリザベス女王。

 しかし今年2019年は、なんと「非常にでこぼこ」な日々だったと振り返った。

画像: 2019年は「でこぼこ」

 英BBCによって先に公開された一部の映像では、エリザベス女王が「もちろんですが、道のりはいつもスムーズではなく、今年は非常にでこぼこだと感じる時もあったでしょう」と語る様子が映し出された。

 エリザベス女王が国家元首を務めるイギリスは、2019年7月にイギリスEU離脱強硬派であるボリス・ジョンソンが首相となり、さらに12月中旬に行なわれた総選挙でジョンソン氏率いる保守党が圧勝したことを受けて、2020年1月のイギリスEU離脱が決定的となった。

 さらに、英国王室にも多くの暗い影が。

英国王室が数々の問題に直面

 エリザベス女王の第3子であるアンドリュー王子は、裏で性的搾取を目的とする未成年者の人身取引を行なっていた大富豪の故ジェフリー・エプスタインと交流があり、2001年に当時17歳だった女性と性的関係を持ったという疑惑が浮上。その後応じた英BBCのインタビューでの態度も問題となり、個人公務を控えると発表する事態となった。さらにこの問題が飛び火して、エリザベス女王の「95歳引退説」も唱えられた(※)ほど。
チャールズ皇太子のスポークスパーソンがのちに否定。

画像: エリザベス女王(左)とアンドリュー王子(右)

エリザベス女王(左)とアンドリュー王子(右)

 また、英国王室での生活2年目を終えたメーガン妃ヘンリー王子夫妻は、加熱するタブロイド紙からの事実無根の中傷に対して法的処置を決定。さらにメーガン妃がカメラの前でロイヤルファミリーとして生活することの苦悩を表したり、ヘンリー王子がウィリアム王子と昔は仲が悪かったことを認めるような発言をしたことからも、英国王室の内部に注目が集まった。

画像: 英国王室が数々の問題に直面

 2019年10月には、エリザベス女王の部屋からヘンリー王子とメーガン妃の写真が消えていたことも話題に。

 とはいえ、5月にはエリザベス女王のひ孫となるアーチーが生まれ、9月には孫ベアトリス王女が婚約。

 政治問題には中立の立場を取っているエリザベス女王だけれど、自分がトップに立つ英国王室内でも様々なことが起こり、今年はでこぼこの年だったと振り返るにふさわしい年だったよう。(フロントロウ編集部)

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