“ある理由”で規制の対象に
日本で9月4日に公開される実写版『ムーラン』が、アメリカで「PG-13」に指定されたことがわかった。日本のPG12にあたるPG-13は、視聴・入場制限はないが、13歳未満(12歳以下)の子供の観賞については保護者の厳重な注意が必要とされる。
『美女と野獣』や『アラジン』など、人気アニメを実写化した作品のなかで年齢制限が設けられたのは『ムーラン』が初で、ディズニーが手がける作品がPG-13に指定されるのは、2017年公開の映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』以来のことだという。
アニメ版は全年齢に適したファミリー向けの作品であるにもかかわらず、実写版ではなぜ“黄色信号”が出されてしまったのだろうか?じつは、実写版『ムーラン』は主人公と物語の筋書きこそアニメ版と一緒だが、ストーリーは完全オリジナルで、より戦うシーンに重点をおいた戦争映画のような内容になっているという。そのためバイオレンスシーンを多く含んでおり、暴力描写も規制の対象となるため、PG-13に指定されてしまった。
アニメ版にあったコメディ的な要素は一切なく、ムーランの守護竜であるお調子者のムーシュも登場しない。当然、「リフレクション」や「アイル・メイク・ア・マン・アウト・オブ・ユー」といったアニメ版の名曲を歌うシーンもゼロで、かなりシリアスな内容であることがうかがわれる。
『ムーラン』のあらすじ
古代中国を舞台にした本作は、主人公のムーランが父親の身代わりとなり、男性のふりをして戦争に参加し、自身の持つ本当の可能性と向き合いながらたくましく成長するストーリー。ディズニー長編アニメ史上初めてアジア系女性を主人公とした作品で、「ディズニープリンセス」と呼ばれるディズニーを代表する女性キャラクターたちが皆欧米人のなか、異色のヒロインとして多くの人たちから愛されている。
主人公のムーランを演じるのは、1,000人を超えるオーディションから選ばれた中国出身の女優リウ・イーフェイ。さらに、ハリウッドで活躍するカンフー映画界のレジェンド、ジェット・リーや、映画『ハンニバル・ライジング』や『マイアミ・バイス』などの出演作で知られるコン・リーが脇を固める。
映画『ムーラン』は9月4日より配信がスタート。(フロントロウ編集部)