2020年2月21日に日本公開されたホラー映画『ミッドサマー』。本作で登場する「ホルガ村」は、公式で“架空の村”と書かれているけれども、舞台となっているスウェーデンには、「ホルガ」という名前の恐ろしい言い伝えがあった。(フロントロウ編集部)

大注目のホラー映画『ミッドサマー』

 映画『ミッドサマー』は、映画『へレディタリー/継承』のアリ・アスター監督が制作したホラー映画。スウェーデンの山奥にある架空の村“ホルガ”で90年に一度だけ開催される祝祭を見学しに行く5人の大学生たちの旅の様子を描いている。

 本作は、通常のホラー映画とは全く違い、明るい太陽と笑顔の中で全てが起こる。狂気に満ちた世界観と、たたみかけるように起こる不可解な事件に、「もう二度と見たくない」という声も上がっているほど。

 ホラー好きで知られるアーティストのアリアナ・グランデは、なんと本作を寝る前に毎晩見ているとツイッターに書き込み、ファンを心配させた。

 そんな『ミッドサマー』をもっと怖く、もっと面白く見ることができるプラスα情報をご紹介。

「ホルガ村」は架空の村のはずなのに…

 その情報は、『ミッドサマー』の公式からすでに発表されている「ホルガ」という村の名前に隠されている。

 「ホルガ」は、映画が公開される前から公式で“架空の村”であると言われていた。しかし実際「ホルガ」という村は存在する。

 ホルガ(Hårga)はスウェーデン北部ノールランドにあるヘルシングランドの山奥にあるのどかな土地。

 ホルガのあるヘルシングランドには、スウェーデンの伝統的な建築を駆使したファームハウスが残っており、巧みに装飾された邸宅約1,000棟は「ヘルシングランドの装飾農家群」として2012年に世界遺産に登録された。

 フォークダンスのひとつ、“ハンボ”の初めての大会は、ホルガで行われたという歴史も残っており、恐ろしいというイメージはない。

予告編のダンス曲「ホルガローテン」が意味すること

 『ミッドサマー』の予告編で見ることができるダンスシーンでかかっているのは、この“ハンボ”というフォークダンスで使われる曲で、その名を「ホルガローテン(Hårgalåten)」という。

 バイオリン(フィドル)で奏でられる淋しげなメロディーに乗せられた歌詞には、実はホルガ村のすぐそばにあるホルガ山で起きたとされる戦慄の言い伝えが記されていた。

 その言い伝えによると、18世紀半ばある土曜の夕にダンスを楽しんでいたホルガの若者たちのところに、バイオリン(フィドル)を持った男が現れる。彼が旋律を奏で始めると、若者たちはダンスを再開するが、気づいたときには体がいうことを聞かなくなっており、夜が明けるとバイオリン弾きの男の後を踊りながらついていき、そのまま若者たちは姿を消してしまう。

 唯一残ったのは、男が怪しいと警告したもののみんなに無視された少女。若者たちはダンスパーティーに夢中になりすぎて、男の足が、キリスト教に登場する悪魔の1人、バフォメットと同じくヤギのヒヅメの形をしているのに気づかなかったのだ。

 歌詞には「演奏をやめて、バイオリニスト/踊りすぎて命と魂と骨がなくならないように/しかしダンスはやめられない/皆が死ぬまで」と書かれている。

画像: バフォメットの想像図

バフォメットの想像図

 監督のアリ・アスターは映画批評サイトの米Rotten Tomatoesに、「この作品は多くの研究から得られたものであるため、映画にはたくさんの言い伝えや実際にある伝統がつめこまれている」とコメント。映画の舞台となったスウェーデンと関係ない物語からもインスピレーションを受けたとしながらも、米Thrillistのインタビューでは、“ホルガ村”を映画のロケーションにした理由は、ホルガ村の歌にインスピレーションを受けたからであることを認めた。

画像: 『ミッドサマー』アリ・アスター監督(左)

『ミッドサマー』アリ・アスター監督(左)

 そうはいっても、『ミッドサマー』はフィクション映画。実際の宗教団体や場所を反映したものではないから安心して。

 映画『ミッドサマー』は2020年2月21日から日本ロードショー。(フロントロウ編集部)

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