マクドナルドが炎上したワケ
新型コロナウイルスの世界的流行によって、多くの国が「ソーシャル・ディスタンシング」を推奨するなか、ブラジルのマクドナルドが自社のロゴを使って人々にソーシャル・ディスタンシングを実行するよう呼びかけた。ちなみに、ソーシャル・ディスタンシングとは、人混みを避け、他人とのあいだに約2メートルの距離を置くことで感染を予防する策のこと。
ブラジルのマクドナルドがSNSにアップしたのは、マクドナルド(McDonald's)の頭文字であるMのかたちをしたゴールデンアーチを真ん中で分断して、2つに分けたロゴの画像。
しかし、マクドナルドのような世界的ファストフードチェーンが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための取り組みを積極的に行うことは、本来であれば喜ばしいことだが、“ある理由”で一部の人たちから今回の対応に批判の声があがっている。
じつは、以前から、マクドナルドは新型コロナウイルスの感染拡大後も働き続ける従業員への休業補償などのケアが十分ではないと指摘されており、こういったキャンペーンにお金や労力を使うくらいなら、従業員の待遇を改善するためにその資金をまわすべきだと非難されてしまったのだ。思いがけず炎上してしまったことをうけて、マクドナルドはすぐさまSNSの投稿を削除した。
他の有名企業も同様の取り組み
ちなみに、マクドナルドはロゴとは関係のない理由で批判され、取り下げるはめになってしまったが、同様の取り組みを大手自動車メーカーのアウディやフォルクスワーゲン、コカ・コーラをはじめとする清涼飲料水を製造販売するザ コカ・コーラ カンパニーも、自社のロゴを使って行なっている。
Keep your distance – stay together. Only together we make the difference. #AudiTogether pic.twitter.com/othOsjRRYA
— Audi (@AudiOfficial) March 26, 2020
We are #Volkswagen. Thanks for keeping your social distance! #FlattenTheCurve pic.twitter.com/JeY27epjhl
— Volkswagen News (@volkswagen) March 23, 2020
Coke puts social distancing message in Times Square https://t.co/f89ZFAyFNP pic.twitter.com/iVo7BNUkvO
— Ad Age (@adage) March 23, 2020
3月29日時点での全世界の新型コロナウイルスの感染者は約64万人で、死者の数は3万人を超えている。(フロントロウ編集部)