3月半ばから臨時休園している米ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートで、従業員が「最も恐れていたこと」が起きてしまった…。(フロントロウ編集部)

ディズニーワールドが苦渋の決断

 米ディズニーが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月半ばから無期限で臨時休園している、フロリダ州オーランドにある世界最大のディズニーリゾート「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(以下ディズニーワールド)」で働く従業員43,000人を一時的に解雇すると発表した。

画像1: ディズニーワールドが苦渋の決断

 米ディズニーは時給制で勤務する“キャスト”と呼ばれる従業員たちの給与について、4月18日まで全額払い続けることを発表していたが、その後も閉園が続いた場合にどのような策が講じられるのかは明らかにしていなかった。一時的解雇の対象である43,000人の従業員が所属する労働組合Service Trades Council Unionによると、一時的解雇が適用されるのは4月19日からで、この日から約1年間、ディズニー側が保険料を払い続けることで合意。また、新型コロナウイルス感染症の検査費用についてもディズニーが負担してくれるという。

 つい先日、ディズニーワールドの総支配人であるジョシュ・ダマロ氏が、休園期間中もパークの見回りを行なっている警備担当の従業員たちが、毎日欠かさず星条旗を掲げていることに感銘を受けたと明かしたばかりだが、皮肉にも、今回、一時的解雇の対象になった従業員のなかには警備員が多く含まれているそう。

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 一時的解雇(レイオフ)なので、営業再開後に再雇用してもらえる可能性は高いが、ディズニーワールドやディズニーランドが元の状態に戻るには、1年どころか数年かかるという声もある。

 また、新型コロナウイルスが収束ではなく“終息”しないかぎり、営業を再開しても今まで通りのやり方で営業を続けることは難しく、入場制限や特定のアトラクションを閉鎖するといった方法で混雑を避ける必要性が出てくる。もしそうなった場合、来園者数が減ることは避けられず、仮に入園料を値上げするといった措置を取ったとしても、臨時休園をしていた期間の損失を考えると、今回、一時解雇した人たちを全員再雇用するというのは現時的ではない。

 ただし、世間には“それでもディズニーランドならなんとかこの困難を乗り切ることができるに違いない…!”と信じていた人たちも多かったようで、今回のニュースは当事者だけでなく、同じように新型コロナウイルスの影響で苦境に追い込まれている人たちを落胆させている。

 ちなみに、カリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランド・リゾートも3月半ばから無期限で臨時休園をしているが、今のところ一時的解雇をするといった話は出てきていない。(フロントロウ編集部)

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