「大麻コスメ」って一体なに?
アメリカやヨーロッパを中心に新たな美容トレンドとなっている「大麻コスメ(CBD:カンナビジオール)」とは、大麻草(カンナビス)から抽出される天然成分のひとつで、欧米では、うつ病の防止や軽い痛みの緩和、ストレス、不眠(睡眠障害)の解消など自然療法としても利用されている。
なかでも、スキンケアに効果的だとされているのが「CBDオイル」。抗炎症作用の他にも、ビタミンA、D、Eなどの美肌成分も含まれており、乾燥、肌荒れ、キメの乱れ、エイジングケアへの効果が期待ができると専門家たちは言う。
ニューヨークを拠点に活躍する皮膚科医のミシェル・グリーン医師は「CBDオイルには抗炎症作用と過剰な皮脂の生成をコントロールする能力があるため、にきびを改善するという研究結果が出ている。また、植物由来の抗酸化物質としても期待でき、外的ダメージ(環境汚染や紫外線)から肌を守って、肌のキメを整える手助けもしてくれる」と米メディアByrdieで説明している。
セレブにも愛用者多数!
CBDオイルは、美容意識の高いセレブからも人気が高く、美容オタクで知られる女優のグウィネス・パルトロウやジェニファー・アニストン、エマ・ロバーツ、リアリティスターのキム・カーダシアンなど名前を挙げたらキリがないほど愛用者が多い。
女優のオリヴィア・ワイルドもCBDオイルを愛用しているひとりで、「最近、ブロードウェイで6ヶ月ほど芝居をしたんだけれど、首を痛めてしまったの」と話し、その時に友人から勧められたのがCBDオイルを含むローションだったという。
オリヴィアは「CBDにはリラックス効果があり、鎮痛剤の過剰使用を抑えてくれるの」と米メディアNew York Timesのインタビューに答えている。
でも、大麻って危険なイメージ…
“大麻”とだけと聞くと、なんだか気後れしちゃう…という人も多いかもしれないけれど、CBDオイルを取り扱うブランド「ラザールス・ナチュラルズ」の研究開発ディレクターであるジャスティン・エイムズベリーよると、CBDオイルには、幻覚作用や気分を高揚させる作用はないそう。
エイムズベリー氏は「一般に臨床試験では、高用量の経口CBDでも、THC(テトラヒドロカンナビノール)およびTHCに富む大麻の特徴的な作用(陶酔感、高揚感)を引き起こさないことが報告されている」と米メディアrefinery29で指摘。
また、日本の大麻取締法には「大麻草の成熟した茎及びその製品、並びに大麻草の種子及びその製品を除く」とあり、CBDオイルの利用は違法でないとされている。
ただし、厚生労働省によると、大麻草の成熟した茎又は種子以外の部位(葉、花穂、枝、根等)から抽出・製造されたCBD製品は「大麻」に該当するため、CBDオイルを購入する際は、必ず信頼できる製造元・販売元であるか確認する必要がありそう。
世界中で注目を集めているCBDオイル。美肌効果が高く、革新的なアイテムだけあって、今後どんな動きを見せるのか期待が高まる。(フロントロウ編集部)