世界赤十字社って?
誰もがその名前は聞いたことがある、世界赤十字社。
その創設者であるデュナン氏は、その時すでに慈善活動に励んでいた1959年に、イタリア統一戦争の激戦地ソルフェリーノを訪問。数万人が命を落としたその戦場を目にしたデュナン氏は、「苦しむ人は敵味方関係なく救護しなくてはならない」という強い思いを抱き、その思いを原点に、1863年に赤十字国際委員会が発足。そして翌年の1864年には、ジュネーブ条約が調印され、国際赤十字組織が正式に誕生した。
ちなみに、彼のソルフェリーノでの経験は、1862年に出版された『ソルフェリーノの思い出』で読むことができる。
世界赤十字デーには何をする?
世界赤十字デーは、各国の赤十字に関わるひとりひとりが、その原点に立ち返る日。日本ではレッドライトアッププロジェクトが実施されており、全国各地の建物が、赤十字社の赤色にライトアップされている。とくに今年は、現在いまだ収束が見えない新型コロナウイルスの影響で、医療従事者に多大な負担がかかっていることから、感謝の気持ちを表現するために、青色と赤色を交互に照らす建物も。
赤十字社の基本7原則は、人道、公平、中立、独立、奉仕、単一、世界性。
新型コロナウイルスの影響で、各地で自己責任が叫ばれ、勝手な正義感で他人に差別的な悪口をぶつける人も増えている。世界赤十字デーは、自分が赤十字社に関わりがなくとも、その人道支援の原則を学ぶ良い機会であることは間違いないよう。
赤十字基本7原則の詳しい説明は、日本赤十字社のホームページで学ぶことができる。(フロントロウ編集部)