マクドナルドの一部店舗のドライブスルーで「あるアイテム」の無料配布がスタート。何も買わなくても「アレ」が貰える画期的な取り組みとは? (フロントロウ編集部)

マクドナルドのドライブスルーで「マスク」が無料配布

 カナダ・アルバータ州内のマクドナルド各店舗で、新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策の一環として、マスクの無料配布がスタートした。

 店舗のドライブスルーを通じて州民に配られるのは、医療用ではない家庭用使い捨てマスク4枚組。マクドナルドでの商品購入は必要なく、ただ車で立ち寄れば、州民1人あたり1セットを貰うことができる。

 この試みは、アルバータ州政府との提携で行なわれているもので、州民のために1500万カナダドル(約12億円)を投じて2000万枚の家庭用マスクを調達した地元政府が、安全かつ円滑にマスクを配布できるようにと、マクドナルドのドライブスルーを活用することを決めたという。

 マスクの配布が行なわれるのは、マクドナルドの店舗だけはでなく、州内のファストフード店エー・アンド・ダブリュー(A&W)やコーヒーチェーンのティム・ホートンズ(TimHorton’s)のドライブスルーでも同様の取り組みが実施されている。州民の95%はドライブスルーを有する該当店舗の10キロ県内に居住しているが、店舗に足を運ぶのが難しいという人々には、市区町村の役場などで配布を行なっている。

 アルバータ州のタイラー・シャンドロ厚生相は、この取り組みについて「政府はマスクを無制限に供給することはできませんが、この4枚のマスクを店舗で購入したマスクや手作りマスクの補助的な役割と考えて使用していただきたい」とコメントしている。

 日本で国民1人あたり2枚が配布される布マスク、通称「アベノマスク」は、4月中旬から郵送による全戸配布がスタートしているが、2ヵ月が経とうとしている6月上旬現在でも、まだ手元に届いていないという声が各地で相次いでいる。

 そう考えると、アルバータ州のファストフード店などのドライブスルーを活用した配布方法は、車社会であり、ドライブスルーが存在する店舗がほとんどであるカナダ郊外ならではの手段ではあるものの、郵送よりは低コストかつ効率的なのかもしれない。

 ちなみに、アルバータ州が配布する4枚組のマスクは使い捨てのため、布マスクのように繰り返し洗って使用することはできない。

 アルバータ州の6月9日時点での新型コロナウイルス感染者数は7,202名、回復者数は6,698名、死者数は149名と発表されている。これは、カナダでは3番目に多い数字。

 最も感染者数が多いのは、カナダ国内では人口・経済規模第2位の都市モントリオールを有する53,047名のケベック州。2番目に多いのは、首都オタワと人口・経済規模第1位の都市トロントを有する30,860名のオンタリオ州。カナダ全体の感染者数は96,244名となっている(※)。

※カナダ政府発表(Canada.ca)の6月9日のデータに基づく数字
トップ画像はイメージです。
州名の表記に誤りがあったため修正しました。

(フロントロウ編集部)

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