『ストーリー・オブ・マイライフ』興行収入が大台に
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、日本を含む世界各国での公開日がだいぶ先送りとなってしまった映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』。
不屈の名作小説『若草物語』を題材に映画『レディ・バード』の注目女性監督グレタ・ガーウィグが独自の視点で描いた同作は、シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、ティモシー・シャラメ、フローレンス・ピュー、ローラ・ダ―ン、そして、アカデミー賞常連俳優メリル・ストリープといった実力派の役者たちがキャストに名を連ねた作品ともあり、6月以降、各国の映画館が順次営業を再開し、ようやく公開を迎えたことを受け、世界興行収入が100万ドル(約106億円)を突破するという、コロナ禍で冷え込む映画産業に光明が射すようなヒットを記録している。
超ロングな邦題をたった2文字で
映画ファンにとっては絶対に見逃せない作品のひとつとして、映画館離れを食い止める一翼を担っている『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』だが、この邦題、なかなかの長さだなと感じたことはないだろうか?
通常、洋画等が日本で公開される場合、日本人がタイトルを見ただけでも作品の内容が掴みやすいように邦題がつけられるケースが多いが、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』もその一例。
過去に何度も実写化されてきた『若草物語』だが、“女性の真の幸せとは何なのか”を主軸に据えた、フェミニストなメッセージが込められたガーヴィグ監督による同作には、それにふさわしい邦題がつけられた。
日本公開決定と同時に、SNS上でも「めっちゃ長い」、「どう考えても長すぎる」といった、一部で少し不評ともとれる意見が見かけられた『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』だが、原題は、原作となったルイーザ・メイ・オルコットの小説『Little Women』(1868年出版)と同名の『Little Women(リトル・ウィメン)』。
原題はたった2単語と決して長いわけではないのだが、日本での公開タイトルがかなり長めだということを踏まえたうえで、同作でシアーシャ演じる主人公ジョーの親友ローリーを演じたティモシーが、2019年12月にニューヨークで行なわれたワールド・プレミアで見せたこのポージングをご覧いただきたい。
レッドカーペットで集まった報道陣にカメラサービスをするティモシーは、「L」と「W」を模したハンドサインを送っている。
お察しの通り、これは『Little Women』の頭文字をとったもの。「・」や「/」も含めると計23文字という邦題と比べると、なかなか感慨深いものがある。
余談だが、作品を通じて、ガーヴィグ監督やキャストたちと、とても親しくなったというティモシーは、この日、ついに欧米での公開がスタートしたことに幸せいっぱいの様子で、ガーヴィグ監督の肩にもたれかかったり、背後で変顔&変ポーズを披露するなど、かなり上機嫌だった。
フロントロウが確認したところ、その後のプレミアやプロモーション中にティモシーがこの「L」と「W」のハンドサインをする場面は見当たらなかったが、ティモシー考案のこのサインは、友だちに『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を観に行こうとお誘いをかける時や、映画館に足を運んだ際の記念撮影などに使えそう。
映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は、6月12日より全国の映画館で順次公開がスタートしている。(フロントロウ編集部)