俳優のミーガン・フォックスが、映画『トランスフォーマー』のオーディションでのセクハラ疑惑にコメントした。(フロントロウ編集部)

『トランスフォーマー』オーディションでのセクハラ疑惑が浮上

 映画『トランスフォーマー』シリーズの1作目と2作目でヒロインのミカエラを演じた俳優のミーガン・フォックスが、突如として浮上した、『トランスフォーマー』のオーディションでのセクハラ疑惑についてコメントを発表した。

画像: 『トランスフォーマー』オーディションでのセクハラ疑惑が浮上

 15歳の時に、『トランスフォーマー』シリーズを手がけるマイケル・ベイ監督がメガホンをとった映画『バッドボーイズ 2バッド』に、エキストラとして参加したミーガン。

 その時のことについて、2009年にゲスト出演した米トーク番組『Jimmy Kimmel Live(原題)』で、「クラブでのシーンの撮影で、私は星とストライプ柄のビキニに赤いカウボーイハットをかぶって、15センチくらいのヒールを履いていた」「マイケルは、(人工的な)滝の下で私を踊らせて、びしょ濡れにすることにした」と振り返っていたのだが、この発言が今になって掘り起こされ、ベイ監督の演出を“不適切”だとして批判する声が殺到。

画像: マイケル・ベイ監督(左)とミーガン・フォックス(右)。

マイケル・ベイ監督(左)とミーガン・フォックス(右)。

 さらに、そのことがきっかけで、映画『トランスフォーマー』のオーディションでも、ベイ監督や製作総指揮を務めたスティーヴン・スピルバーグによるセクハラ行為があったのではないかという疑惑が、一気に広まった。

 それをうけて、セクハラの被害者とされるミーガンが自身のインスタグラムを通じて声明文を出した。

 以下、ミーガンのコメントの全訳。

 「私のハリウッドでの経験をめぐって、ネット上で熱い議論が交わされていることや、メディアや世間の人たちによって一部の情報が誤った解釈をされていることを、私も承知しています。

 みなさんからのたくさんのサポートにはとても感謝していますが、再び注目を浴びる過程で話の詳細な部分が抜け落ちていたり、私自身の意見とはまったく異なるものに影を落としたりしているようなので、それをはっきりさせておく必要があると感じました。少なくとも、現時点では不本意なかたちで伝わっているようなので…。
 
 『バッドボーイズ 2バッド』にエキストラとして出演した時、私は15歳か16歳くらいでした。複数のインタビューで、出演シーンに関する逸話と具体的な会話の内容をシェアしました。けれど、『トランスフォーマー』のオーディションを受けたのは、私が19歳か20歳の時のことです。

 そのオーディションで、マイケルのフェラーリを使って、レンチを握るフリをしながら演技を披露しました。場所はプラチナム・デューンズ・スタジオの駐車場で、何人かの撮影スタッフや従業員がその場にいました。服を脱ぐようなことはありませんでしたし、それに準ずる行為も一切していません。

 『トランスフォーマー』のオーディションに関して言えば、当時の私は未成年でもなければ、実際の脚本とは無関係な方法で洗車をしたり、誰かの車をいじったりもしていません。

 このエピソードに関するみなさんの意見が、ちゃんと事実に基づいたものであることを望みます。

 みなさんの応援には本当に感謝しています。けれど、非常に冷酷で女性蔑視が当たり前のこの業界で悲惨な経験に耐えてきた私にとって、今回指摘された件は取るに足らないことでした。

 キャンセルカルチャー(※)が流行っている今、(この業界には)もっと話題になるべき人たちがたくさんいますが、その人たちの名前は私の心の中だけにとどめておくことにします。
 ※著名人の過去の発言や行動、SNSでの投稿を掘り出し、前後の文脈や時代背景を無視して問題視し、糾弾する現象のこと。

 ただし、私の経験上、マイケルやスティーヴンとの仕事を通じて、彼らから性的暴行を受けたり、“食い物にされている”と感じたりしたことは一度もありません。

 勇敢に声をあげる人たちに感謝しています。そして、暴力的で有害なこの社会によって被害を受けた人たちへの支援を表明し、下から支え、慰めようとする人たちにも感謝しています」

 『バッドボーイズ 2バッド』の演出の件はともかくとして、『トランスフォーマー』のオーディションでは、ウワサされているようなセクハラ行為は一切なかったことを断言。ミーガン自身が望まないようなことは“何もしていない”と言い切り、心配するファンを安心させた。(フロントロウ編集部)

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