ヘンリー王子&メーガン妃がボランティアに参加する様子が公開
3月末をもってイギリス王室の主要王族を引退したヘンリー王子は、現在、妻メーガン妃の故郷であるアメリカ・カリフォルニア州を拠点とし、新チャリティ財団「アーチウェル」の発足に向けて準備を進めながら、現地の非営利団体のボランティア活動に協力している。
4月には、新型コロナウイルスの影響で経済的に打撃を受け、食糧に困窮する家庭や、ウイルス感染に感染した場合、重症化が危惧されるお年寄りや持病を持つ人々などの自宅に食事を届けるボランティア活動に参加する様子が伝えられたヘンリー王子とメーガン妃。
今度は、別のチャリティ団体の活動に参加し、人々のために食事を準備し、梱包する作業に精を出す模様が、夫妻が足を運んだ「ホームボーイ・インダストリーズ(Homeboy Industries)」の公式インスタグラムで公開された。
厨房に参加者たちがずらりと並んだこの写真では、全員が感染予防のためマスクを着用し、さらに、頭髪の落下を防ぐためにネットやキャップを被っているため、少し分かりづらいが、前列右から3番目でホームボーイ・インダストリーズのロゴが入ったエプロンとマスクを着用しているのがメーガン妃。そして、同様の装備で、その後ろに立つのがヘンリー王子。
ホームボーイ・インダストリーズの代表であるグレッグ・ボイル牧師は、「彼らは、お年寄りや児童養護施設で生活する若者たち、パンデミック禍で困難な生活を強いられている人々に届けるための、パン作りや料理をパッケージングする作業を手伝ってくれました」と米Us Weeklyに語っている。
元ギャングメンバーの社会復帰を手助けする団体
ボイル牧師が主導するホームボーイ・インダストリーズは、過去30年以上にわたり、ロサンゼルス地域でギャングから足を洗った人々が社会復帰をするための支援を行なってきた団体。
元ギャングメンバーたちが将来への希望を見出せるよう、職業訓練のほか、タトゥーの無料除去サービスやメンタルヘルスのケア、高卒資格に相当するGED(一般教育終了検定)の取得支援、法的サポートの提供といった、さまざまな方法で9,000人以上の人々を手助けしてきた。
ヘンリー王子とメーガン妃が参加したボランティア・プロジェクトも、参加者の多くは元ギャングメンバーで、”希望を与える”ことにちなんで「#FeedHope(フィード・ホープ/希望を養う)」と名づけられている。
じつは、メーガン妃は20歳の頃にも母のドーリア・ラグランドとともにホームボーイ・インダストリーズのボランティア活動に参加しており、以前から面識があった同団体の活動に今回は夫のヘンリー王子を同伴した。
ヘンリー王子、泣き出した女性を思わずハグ
ボランティア作業中には、参加者の女性と会話を交わしていたヘンリー王子が、つい、この女性を抱きしめてしまうという場面も見かけられた。
自分の息子の父親を亡くしたばかりだというこの女性は、ヘンリー王子とその事について話していたとき、感情を抑えられなくなってしまったという。
「彼の葬儀を来週に控えていて、彼女は泣き出してしまいました。ついソーシャル・ディスタンシングのルールも忘れてね」と、この時の様子について語ったボイル牧師は、「ハリーは、すぐに彼女を抱きしめました。かなり長い間そうしていましたよ。とても心が動かされる光景でした」とヘンリー王子が泣き出した女性を条件反射的にハグしていたことを明かした。
ホームボーイ・インダストリーズを主導するグレッグ・ボイル牧師。
ヘンリー王子は、この行動により、対人距離を約2メートル以上確保するというソーシャル・ディスタンスのルールを破ってしまったことになるが、インスタグラムで公開された集合写真でもわかる通り、ボランティア参加者は、みんなマスクや手袋を着用していた。
ボイル牧師いわく、ヘンリー王子とメーガン妃は、ただ団体の施設を見学したり、ディスカッションに参加するのではなく、実際に活動に参加したいと申し出たそう。そんな夫妻について、ボイル牧師は「ロサンゼルスを拠点にするようになって、2人は(チャリティ活動に)本腰を入れているようです。彼らは、本気で世の中に良いインパクトを与えたいと思っている。だから私は、2人のことをすごく信用しています。彼らのハートとマインドは、あるべき正しい場所にあると思います」とも語っている。(フロントロウ編集部)