各地のスターバックスも再オープン
新型コロナウイルスの影響で、世界各地の多くのショップが一時休業となり、スターバックスやマクドナルドといった大手飲食店も各地で閉店していた。しかし、各国で新型コロナウイルスに対する対策が緩和され、徐々に様々なショップが再オープンしてきている。
とはいえ、新型コロナウイルスは完全に収まったわけではなく、ワクチンもまだない。地域によっては外出時のルールが設定されていたり、ショップを訪れる顧客に対して店舗が感染対策を求めたりと、感染を引き起こさないように各所で対策が取られている。
マスク非着用の顧客が逆ギレ
そんななか、カリフォルニア州サンディエゴのスターバックスで働く青年レーニンは、突然1人の顧客に絡まれるという出来事に遭遇してしまった。彼によるとその日、ある1人の女性が彼の働くスターバックスを訪れたという。しかし彼女がマスクをしていなかったため、そのことについて話をしようとしたところ…?
「女性は、『いいえ。私には必要ないから』と言っていました。僕は、マスク着用を求めるポスターを見せて、でも我々の方で助けることはできますよと伝えようとしたのですが、僕が何かを言う前に、彼女は中指を立ててきました。『いいえ。私には必要ない』と言い、罵倒し始めたんです。周囲の人を“羊”(※)と呼んで、出て行きました」
※英語では、自分で考えずに人の意見に従う人などといった意味で、“羊(Sheep)”が悪口として使用されることがある。
顔と名前をSNSに晒されてしまったレーニン
米Peopleの取材でこう明かしたレーニン。しかも女性は、ふたたび戻ってきて、なんとレーニンの名前を聞き、さらに彼の写真を撮ってフェイスブックに投稿! そこには、こんなコメントが添えられていた。
「私がマスクをしてないからといって、私の接客を拒否したスターバックスで働くレーニンを紹介する。次は警察を待って、医療免除の証明も持って行ってやる」
女性としては、SNSに投稿してレーニンのことを晒し上げたかったと見られるけれど、新型コロナウイルスが収まりきらないなか店舗で働き、マスクのルールを話しただけの青年を罵倒したうえ、写真と名前を勝手にSNSに公開した女性のほうが炎上。さらに事態は、思わぬ展開を見せる。
レーニンに「オンラインチップ」集まる
マットという人物が、レーニンと面識がないにもかかわらず、彼のためにクラウドファンディングを立ち上げ。きちんと仕事をこなしたレーニンのためにチップを集めようという目的で、当初の目標金額は約1万円。
しかしこのクラウドファンディングが大きな話題となり、開始から6日間で集まった金額はなんと…、約950万円!
その日中の気分が悪くなってしまうような顧客対応をするはめになったレーニンだけれど、それによって約1,000万円ものチップを貰うこととなった。彼はこのチップによって、ダンサーとしての夢を追いかけることができると話した。ちなみに、この件を受けてスターバックスはこうコメントしている。
「私たちの店舗では、すべての人が歓迎されていると感じてほしいと考えています。そのうえでお客様には、公衆衛生の専門家が勧めるソーシャル・ディスタンスや安全のための手順に従うことを求めています。そのなかには、私たちの店舗を訪れる際にはマスクを着用するということも含まれます」
(フロントロウ編集部)