『帝国の逆襲』を見ていなかったトム・ホランド
2016年のマーベル映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』よりMCUに登場したトム・ホランド版のスパイダーマンは、巨匠スタン・リーに「トム・ホランドは、素晴らしいスパイダーマンだと思っているよ。彼は、私が最初にスパイダーマンを描いた時に思い描いていたのと完璧に同じ身長と年齢なんだ」と言われたほどの評価を得ている。
そんな彼のスパイダーマンは、ルッソ兄弟が手掛けた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、1980年の映画『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』に関するセリフを言ったにもかかわらず、トム自身は作品を見ていないと米Yahooのインタビューで告白していた。
ジョー・ルッソ、トム・ホランドに驚き
そんな衝撃の事実を、トムは撮影現場でルッソ兄弟にいち早く明かしていたそう。米『FOX5 DC』のインタビューにそろって登場したルッソ兄弟の弟ジョー・ルッソは、当時をこう振り返る。
「唖然としましたよ。トムのことは非常に可愛がっていますけど、トムを知っていくとね、彼は若いんです。すごく若いんです。作品は彼の2倍の古さですからね。だからいくつかの古い映画を見るために時間を使わせました」
アンソニー・ルッソは喜び
ジョーにそう指示したと話すけれど、トムはその後の映画のプロモーションで『帝国の逆襲』は見ていないと話しているため、映画を見る時間はなかったよう。インタビューでトムは、忙しすぎて時間がなく、映画を見ようとしても疲れて寝てしまうと明かしていた。
しかし兄のアンソニー・ルッソは、トムが『帝国の逆襲』を見ていないと知った時に、じつは喜んだという。そこには、新しい世代の若者の感性を楽しむクリエイターらしい考えがあったよう。
「じつは彼が映画を見たことがないと言った時にはすごくテンションがあがりましたね。だってそのアイディアは僕にとってすごく新しくて驚きのものでしたから。『これは素晴らしい』と思いましたよ。私達はトムの感性を非常に買っているので、『オーマイゴット。彼の感性に入り込むことができる。しかも、スター・ウォーズの影響を受けていない感性を』って。『それ(トムの感性)はどんなものなんだ?どういうことなんだ?』ってなりましたね」
ルッソ兄弟が幼少期に『スター・ウォーズ』シリーズを楽しんだように、現代の子供たちはMCUシリーズを楽しんでいる。新しい時代を作ったルッソ兄弟の作品は、新たな感性を取り入れる姿勢から出来上がっていたのかもしれない。(フロントロウ編集部)