『ウエストワールド』出演がきっかけでAIに不信感
人工知能(AI)の反乱を描いたドラマ『ウエストワールド』にドロレス役で出演する俳優のエヴァン・レイチェルウッドが、同ドラマへの出演がきっかけで人工知能を含む最新のテクノロジーに対する見方が変わったことを米Varietyのインタビューで明かした。
エヴァンは「世界を違う角度から見るようになった」と言うと、続けて「Alexaも持ってないし、Siriはオフにしてる」と、『ウエストワールド』に出演するようになってから、Amazon(アマゾン)の人工知能Alexa(アレクサ)とApple(アップル)の人工知能Siri(シリ)の使用をやめたことを告白。
さらに、「物事に対して以前より少しだけ耳を傾けるようになったし、質問もよくするようになった。今の世の中にはたくさんのテクノロジーがあって、どれも急速に成長を遂げている。でも、あまりにもスピードが早すぎてほとんどの人たちがついていけてない。(新しいテクノロジーを)理解していなければしていないほど、制御できていないってことだと思う。そして、私たちが脆弱であればあるほど、(相手に)制御されやすい状況になる」と、急速に進化を遂げる最新テクノロジーに人間がついていけていないことに危機感を募らせた。
現実に起こり得る人工知能の反乱
西部劇の世界を体感できる架空の街で、人間と見間違うほど精巧に作られたアンドロイドが来園者たちをもてなす体験型テーマパーク「ウエストワールド」を舞台に、ストーリーが繰り広げられていくドラマ『ウエストワールド』。
現実世界で、過去に故スティーヴン・ホーキング博士やマイクロソフト設立者のビル・ゲイツといった著名人が人工知能に頼りすぎることに警鐘を唱えたことがあったが、『ウエストワールド』で描かれているのがまさにその便利さと紙一重の人工知能の危険性。
初めはウエストワールドを運営するデロス社の管理の下、プログラミングされた設定通りに行動をしていたアンドロイドたちだったが、ある時からこれまでの記憶をリセットしても、リセット前の記憶が頭の片隅に断片的に残ってしまうように。やがて蓄積された記憶がひとつになった時、アンドロイドたちは想定外の行動に出る…。
ちなみに、最新シーズンのシーズン3では、ウエストワールドの中だけではなく、シーズン2のラストでパークから脱出したホストと人間との対立が、実社会の中で勃発するというスリリングな展開に。エヴァン演じるドロレス以外にも、テッサ・トンプソン演じるシャーロット・ヘイルやジェフリー・ライト演じるバーナード、エド・ハリス演じるウィリアムといったおなじみのキャラクターが続投している。(フロントロウ編集部)