元ザ・ビートルズのポール・マッカートニーが、クイーンのフレディ・マーキュリーやU2のボノらと歌う姿を捉えた写真を公開した。(フロントロウ編集部)

ポール・マッカートニーが懐かしの写真を公開

 78歳になってもなお、第一線で活躍している元ザ・ビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーは、これまでもビートルズやウイングスのメンバーとして活躍していた頃の懐かしの写真をインスタグラムなどのSNSにアップしてきたけれど、今回は夢のようなメンバーで歌っている写真をアップ。その写真には、ポールを中心に、クイーンのフロントマンである故フレディ・マーキュリーや、U2のボノ、ボブ・ゲルドフが写っている。

 ポールがなぜ、フレディやボノ、そしてボブと写る写真を公開したのかというと、この写真をアップした7月13日が20世紀最大のチャリティーコンサートと言われるライヴエイドが行なわれた日だったから。「1億人の飢餓を救う」というスローガンのもとに、アフリカの難民を救済することを目的としたライヴエイドは、2020年で35周年という記念の年。

 ポールやフレディ率いるクイーン、ボノ率いるU2だけでなく、スティング、デヴィッド・ギルモア、デヴィッド・ボウイ、ザ・フー、エルトン・ジョン、RUN D.M.C.、ジョージ・マイケル、フィル・コリンズ、マドンナなど、数え切れないほどのトップアーティストが出演。イギリス・ロンドンのウェンブリー・スタジアムには約7万人、そしてアメリカ・フィラデルフィアのジョン・F・ケネディ・スタジアムには約10万人もの来場者が訪れ、その様子は日本をはじめ、世界中に配信され、約19億人も視聴したと言われている。

画像: ポール・マッカートニーが懐かしの写真を公開

 今もなお語り継がれるほどの伝説のチャリティライブのフィナーレには、1984年にボブが発起人となり、豪華アーティストが勢ぞろいしたバンドエイドによる「Do They Know It's Christmas?(ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?)」が披露され、幕を閉じた。

 今回ライヴエイドの35周年を記念するためにポールがアップした写真は、「Do They Know It's Christmas?」が披露されているときのもの。じつは、クイーンはバンドエイドには参加していない。イギリスの音楽ユニオンは、当時まだ白人中心のアパルトヘイト政策をとっていた南アフリカでコンサートを行なわないと宣言していたけれど、クイーンは1984年に南アフリカでコンサートを開催し、各方面からバッシングを受けることに。もちろんメンバーもアパルトヘイトには反対だったものの、自分たちの音楽が聴きたい人がいるなら、どこでも公演するなどという理由からコンサートを開催。そのため音楽業界から干されたクイーンは、バンドエイドのプロジェクトに参加することはなかった。しかし、ライヴエイドのフィナーレでは、フレディがポールらと共に「Do They Know It's Christmas?」を熱唱。CDには収録されていない、伝説のバージョンとなった。

 ポールは35周年を迎えたライヴエイドの記念日に、あえてフレディらと歌った「Do They Know It's Christmas?」の写真をアップして、当時を振り返った。(フロントロウ編集部)

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