カイゴの音楽を聴けば、どこにいたって南国の風が吹く。新型コロナ禍で移動が制限されている今だからこそ、今年の夏はトロピカル王子ことカイゴがリリースした最新アルバム『ゴールデン・アワー』がおすすめ!本作の収録曲から、彼の魅力に迫る。(フロントロウ編集部)

トロピカルハウスのパイオニア

 ノルウェー出身のDJ/プロデューサーであるカイゴ(Kygo)が、通算3作目となる最新アルバム『ゴールデン・アワー』をリリースした。

画像1: トロピカルハウスのパイオニア

 トロピカルハウスと呼ばれるダンスミュージックのジャンルの火付け役と知られるカイゴだけれど、文字通り南国の空気を聴く者の耳にもたらしてくれるようなカイゴ特有のサウンドは、もちろん最新作『ゴールデン・アワー』でも健在で、新型コロナウイルス禍で思うように夏の訪れを満喫できていないオーディエンスに、束の間のリゾート気分を届けてくれる。

 2010年代に一躍ブームとなったEDMは、思わず身体が踊り出してしまうような派手なサウンドが特徴なのはもちろんだけれど、開放的な音に乗せて、オーディエンスの心の中にある切ない感情を刺激してくれる楽曲も多い。ジャスティン・ビーバーとのことを歌ったのではないかと噂されたセレーナ・ゴメスとの「イット・エイント・ミー」や、初恋について歌ったエリー・ゴールディングとの「ファースト・タイム」をはじめ、エモーショナルな楽曲を数多くリリースしてきたカイゴは、オーディエンスの感情をアゲるのが特にうまいアーティストの1人。

画像2: トロピカルハウスのパイオニア

 ここでは、そんなカイゴがリリースした最新作に収録されている、オーディエンスをその感情と共に外に連れ出してくれるような楽曲たちのなかから、一部を厳選してご紹介。

旅行気分にしてくれる『ゴールデン・アワー』注目曲

「ルーズ・サムバディ with ワンリパブリック」

カイゴの音楽となら、どこへだって

 ワン・ダイレクションやカミラ・カベロらの楽曲を手がけた敏腕プロデューサーでもある、ライアン・テダー率いるワンリパブリックとは、カイゴが2017年にリリースした『キッズ・イン・ラヴ』に収録されている「ストレンジャー・シングス」以来、2度目のコラボレーション。

 カイゴとライアンが出演するこの曲のミュージックビデオは、2人がバーチャルで様々な場所を旅するという内容。歌詞では、「誰かを失って初めて気づく/本当に愛する人を」と歌われているように、“失って初めて気づく愛”という切ないテーマが描かれているのだけれど、ミュージックビデオでは、2人が南国風のヤシの木が立ち並ぶストリートから、雪山、ひまわり畑、日常感あふれるスーパーマーケットやゲームセンター、さらには宇宙まで旅しながら、聴く者を外の世界へといざなってくれる。

 カイゴが奏でる音楽のすごいところは、たとえ失恋のような悲しい感情だとしても、それをどんな風景にも合う音楽へと変化させられるところ。「ルーズ・サムバディ」のビデオでは、どんな場所にもフィットする彼の音楽の魅力を思い出させてくれる。

「フリーダム with ザック・エイベル」

自宅だってリゾートになる

 “どんな場所でも旅行気分にさせてくれる”、そんなカイゴの真骨頂が最も表れていると言えるのが、イギリス出身のアーティストであるザック・エイベルが参加した「フリーダム」のミュージックビデオ。「このミュージックビデオはモルディブで撮影する予定でした」というカイゴからのメッセージで幕を開けるビデオの中で彼自身が説明しているように、このビデオはもともと、人気リゾート地のモルディブで撮影される予定だったものの、新型コロナウイルスによる移動の制限のために、カイゴとザックそれぞれの自宅で撮影することを余儀なくされたのだそう。

 このビデオでは、カイゴがピアノや、弾いたことがなかったというギターの演奏を披露したり、ザックがダンスや料理をしたりなど、それぞれが工夫して“おうち時間”を充実させようとする姿が描かれているのだけれど、カイゴのトロピカルな音楽と相まって、自宅という限られた空間の中でも、曲名の通り“自由”を感じさせてくれる内容になっている。

 本来はザックが砂浜でギターを弾き、カイゴが夕日を背にピアノを披露するところを収めるつもりだったというこのビデオだけれど、カイゴが奏でる音楽さえあれば、それが流れる場所がどこであれ、そこには南国の風が吹く。「自由、自由を君は与えてくれる/僕が探し求めてた自由を」と歌われるこの楽曲で、カイゴはオーディエンスに“頭の中でどこへでも行ける自由”を与えてくれ、リゾート気分に浸らせてくれる。

「アイル・ウェイト with サッシャ・スローン」

会えなくたってへっちゃら

 ロサンゼルスを拠点に活動しているシンガーソングライターのサッシャ・スローンが参加した「アイル・ウェイト」は、より鮮明に情景が思い浮かぶ楽曲かもしれない。遠距離でなかなか会えない恋人への募る思いを、「私はずっと待ってる、今からでも遅くはない/数千マイルなんて大した距離じゃない」と歌い上げる歌詞に、新型コロナ禍でなかなか会いに行けない遠くの誰かを思い浮かべる人も多いはず。

 遠くにいる愛する人へ思いを馳せるイメージは、この楽曲のリリックビデオにも表れている。カイゴが育った北欧で見られる冬のフィヨルド(※)で撮影されたと思われるこの映像は、音楽に合わせて、果てしないフィヨルドをひたすら進んでいくというもの。

※氷河による浸食作用によって形成された複雑な地形の湾や入り江のこと。

 「遠くにいても/私達は離れ離れじゃないかのよう」と歌われるこの曲を聴けば、たとえ今は会いたい人に会えなくても、遠くの情景を思い浮かべながら、きっと前向きな気持ちになれるはず。会いに行きたくてたまらない誰かと過ごしている姿をイメージしながら、一緒に旅をしているような気分に浸ってみてはいかが?

「ライク・イット・イズ with ザラ・ラーソン & タイガ」

落ち込んだ気持ちを開放して

 「アイル・ウェイト」とは打って変わって、「ラッシュ・ライフ」などのヒット曲で知られるザラ・ラーソンと、カイリー・ジェンナーの元カレとしても知られるタイガが参加した「ライク・イット・イズ」は、浮気をしたボーイフレンドにサヨナラを告げる楽曲

画像: 「ライク・イット・イズ with ザラ・ラーソン & タイガ」

 「あなたとは同じ気持ちになれないの/私は事実を言ってるだけ/もう愛してるとか言わないで」と歌われるこの楽曲のミュージックビデオは、女性がベッドで目覚め、1人になったことを実感するシーンから始まる。

 建物の屋上という開放的な場所でザラが歌う姿が印象的なこのビデオが示しているのは、一度は好きになった相手に別れを告げるという、一見すると塞ぎ込んでしまいそうな状況をも、カイゴは晴れやかなものにしてしまうということ。彼の音楽は、暗い気持ちさえも前を向かせて、開放的な気分にしてくれる。新型コロナ禍で移動が制限され、気持ちが塞ぎ込んでしまいがちな今だからこそ、カイゴの音楽で気分をあげて、開放的な場所に自分の心を連れて行ってあげて

他にも注目曲がたくさん

 厳選してご紹介した4曲以外にも、故ホイットニー・ヒューストンのボーカルを使った「ハイヤー・ラブ」や、トランスジェンダーのポップシンガーとして知られるキム・ペトラスが参加した「ブロークン・グラス」をはじめ、『ゴールデン・アワー』には注目曲が目白押し。

 美しい自然風景の映像を使ったオーディオビデオも全曲分、公開されているので、カイゴの音楽を聴きながら旅行気分を楽しんでみては?

『ゴールデン・アワー』のストリーミングはこちらから。

<アルバム情報>
Golden Hour | ゴールデン・アワー
2020年5月29日(金)配信リリース
<日本盤CD>
2020年7月8日(水)発売
●日本限定生産
●¥2,200+税 / SICP-6327
●全21曲 / ボーナス・トラック3曲収録
CD購入 / ダウンロード / ストリーミングはコチラ

画像: 他にも注目曲がたくさん

<収録曲>
01. The Truth with Valerie Broussard | ザ・トゥルース with ヴァレリー・ブルッサード
02. Lose Somebody with OneRepublic | ルーズ・サムバディ withワンリパブリック
03. Feels Like Forever with Jamie N Commons | フィールズ・ライク・フォーエヴァー with ジェイミー・N・コモンズ
04. Freedom with Zak Abel | フリーダム with ザック・エイベル
05. Beautiful with Sandro Cavazza | ビューティフル with サンドロ・カヴァッザ
06. To Die For with St. Lundi | トゥ・ダイ・フォー with セイント・ルンディ
07. Broken Glass with Kim Petras | ブロークン・グラス with キム・ペトラス
08. How Would I Know with Oh Wonder | ハウ・ウッド・アイ・ノウ with オー・ワンダー
09. Could You Love Me with Dreamlab | クッド・ユー・ラヴ・ミー with ドリームラブ
10. Higher Love with Whitney Houston | ハイヤー・ラブ with ホイットニー・ヒューストン
11. I’ll Wait with Sasha Sloan | アイル・ウェイト with サッシャ・スローン
12. Don’t Give Up On Love with Sam Tinnesz | ドント・ギヴ・アップ・オン・ラヴ with サム・ティネス
13. Say You Will with Patrick Droney & Petey | セイ・ユー・ウィル with パトリック・ドローニ―&ピーティー
14. Follow with Joe Janiak | フォロー with ジョー・ジャニアック
15. Like It Is with Zara Larsson & Tyga | ライク・イット・イズ with ザラ・ラーソン&タイガ
16. Someday with Zac Brown | サムデイ with ザック・ブラウン
17. Hurting with Rhys Lewis | ハーティング with リース・ルイス
18. Only Us with Haux | オンリー・アス with ホークス
<日本盤CD限定ボーナス・トラック>
19. Carry on with Rita Ora | キャリー・オン with リタ・オラ
20. Not Ok with Chelsea Cutler | ノット・Ok with チェルシー・カトラー
21. Think About You with Valerie Broussard | シンク・アバウト・ユー with ヴァレリー・ブルッサード

(フロントロウ編集部)

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