モンスター×白人至上主義者が怖すぎるとウワサのドラマ『ラヴクラフトカントリー』が日本上陸！

2020-09-16

フロントロウ編集部 @ FRONTROW

黒人に対する人種差別反対運動“ブラック・ライブズ・マター”にも通ずると話題のHBOドラマ『ラヴクラフトカントリー　恐怖の旅路』。人間の「恐怖心」をモンスターで具現化した衝撃的なストーリーが絶賛されている本作が、スターチャンネルEXで日本配信されることが決定した。（フロントロウ編集部）

小説界の巨匠ラヴクラフトの作品を映像界の巨匠がドラマ化

　Amazonプライム・ビデオチャンネルの‎「スターチャンネルEX -DRAMA &CLASSICS-」(以下「スターチャンネルEX」)で、海外で今大人気のドラマ『ラヴクラフトカントリー　恐怖の旅路』が10月24日より日本独占初配信となることが決定した。

　本作は、映画『ゲット・アウト』など人種差別の現実を風刺した社会派ホラーで高い評価を受けているジョーダン・ピールと、映画『スター・ウォーズ』シリーズや『ウエストワールド』など大スケールのSFアクションで名高いJ・J・エイブラムスが製作総指揮を務めたHBOのドラマ。

　物語の舞台は1950年代の設定ながら、“ブラック・ライブズ・マター”を訴える昨今の人種差別反対運動にもつながるタイムリーな内容を描いており、「いかにアメリカが変わっていないか」「いかに黒人が抑圧され日々恐怖を抱きながら生きているか」をリアルに感じることができる。

画像1: © 2020 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc. — © 2020 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO® and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.

　ショーランナーのミシャ・グリーンはジョーダン・ピールの貢献について「『ゲット・アウト』のヒットがなければ黒人の視点で描いたホラーをテレビで放送するなんて想像できなかった」としている。

差別主義者だった「クトゥルー神話」作者に着想を得た反差別作品

　ドラマ『ラヴクラフトカントリー　恐怖の旅路』の重要なモチーフとなっているH・P・ラヴクラフトは、幻想小説・怪奇小説の先駆者のひとりで、“クトゥルー神話”の始祖として世界中のファンから愛されている。

　彼が生み出した神話体系や神々のイメージは、多くの作家に影響を与えてきた。そして、本作の主人公アティカスもそんなラヴクラフトの小説の大ファン。ところがラヴクラフトは人種差別主義者としても知られ、彼の小説の中にもそういった描写が多いといわれている。

　本作では、そんなラヴクラフトが創造した「視覚的に恐ろしいモンスター」を、黒人が抱いている“恐怖心”の具現化として登場させている。さらに、黒人を日常的に恐怖に陥れる白人の人種差別主義者を「実在のモンスター」として描くことで、いかに黒人が日々恐怖を感じながら生きているかを、より強く伝える効果が生まれている。中には、登場する白人至上主義者の方がモンスターよりよっぽど怖いと言う批評家もいるほど。

　レティーシャ役のジャーニー・スモレットは人種差別問題を新型コロナと並びもう一つアメリカがいま打ち勝たなければいけない“パンデミック”だと強く主張している。

人気キャストが大集結！

　主人公を演じるのはA24の新作映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』やスパイク・リー監督の映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』で注目が集まるジョナサン・メジャース。その幼馴染として映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒　Birds of Prey』で圧倒的な存在感を見せたジャーニー・スモレットが登場。さらに映画『マッドマックス　怒りのデス・ロード』で話題となったアビー・リーや、ドラマ『このサイテーな世界の終わり』シーズン2での怪演が印象的なウンミ・モサクも好演。