若くして成功を収めたレオナルド・ディカプリオ
若い頃には、誰もが自分の親に隠したいことの1つや2つ持っているもの。パパラッチたちに四六時中マークされ、いつ何を目撃されているか分からないセレブなら、なおさらその思いは強いかもしれない。
2016年に開催された第88回アカデミー賞授賞式で、6度目のノミネートにしてついに映画『レヴェナント:蘇えりし者』で念願の主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオも、若い頃にそんな時期を経験した1人。
現在45歳のレオは、子役から俳優としてのキャリアをスタートさせ、その端正なマスクで人気俳優の仲間入りを果たすことに。テレビコマーシャルやドラマなどへの出演で経験を積んだ後に出演した、1993年公開の映画『ギルバート・グレイプ』ではその高い演技力が評価されて、19歳にしてアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされた。
レオナルドは名実ともに将来を最も期待されている若手俳優の1人となり、当然、パパラッチにもマークされる存在に。多くの写真が世に出回ることになったわけだけれど、まだ若かったレオには当時、どうしても母親に隠したい写真があったそうで、当時レオナルドを撮影したカメラマンが今回ある秘蔵エピソードを明かした。
「お願いがあるんだけど、その写真は使わないでもらえないかな?」
当時のレオナルドについての知られざるエピソードを明かしたのは、1990年代のクラブシーンを収めた写真を収録した著書『In the Limelight: The Visual Ecstasy of NYC Nightlife in the ’90s』を2020年10月に刊行する予定のスティーヴ・アイヒナーというカメラマン。
スティーヴは1994年、前年に公開されたニコラス・ケイジ主演の映画『レッドロック/裏切りの銃弾』のパーティーでレオナルドを撮影する機会があったそうで、米Page Sixとのインタビューで当時レオナルドと交わした会話を振り返った。
ニューヨークにあるクラブ・USAで行なわれたパーティーで、スティーヴが当時20歳だったレオナルドがタバコを購入しているところを写真に収めたところ、レオナルドが自身のもとに歩み寄ってきたのだという。
スティーヴによれば、レオナルドは「僕の肩を叩いて、『ねえ、お願いがあるんだけど、その写真は使わないでもらえないかな? 今夜は僕の写真を撮っていいからさ』」と言ってきたのだそう。
スティーヴがレオナルドにその理由を尋ねると、彼はこう返したという。
「僕はタバコを買っていたわけでさ。タバコを吸っていることを母親に知られたくないんだよね」
ニューヨーク州では2019年7月よりタバコの合法喫煙年齢が21歳に引き上げられたものの、1994年当時は18歳以上が喫煙できる年齢として法律で定められていたので、レオナルドが喫煙していたのは何も悪いことではない。
とはいえ、レオナルドは母親ととても仲がいいことで知られており、喫煙という必ずしもポジティブなイメージばかりではない行為を自分がしていることを母親に知られたくなかったのだろう。スーパースターであっても、母親の目はつねに気になるもの。母親思いなレオナルドらしさ溢れる、可愛らしいエピソードと言える。(フロントロウ編集部)