1、 オンライン開催
2020年で第72回を迎える米テレビ界最高峰のエミー賞は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によりオンラインで開催されることが決定している。ホストを務めるのは、今回で三度目となるジミー・キンメル。生中継となる今回のエミー賞では、140名もの候補者それぞれに、カメラが用意されるという。
賞を生放送するにあたって、受賞者が受賞スピーチを行なう時や、トロフィーをどのようにして渡すかといった点をどうクリアするのかに注目が集まっている。
2、 オンライン参加するセレブたち
オンライン開催にあたり、ショーに参加するセレブのリストも上がってきている。
まず発表されたのは、オプラ・ウィンフリー、アンソニー・アンダーソン、アメリカ・フェレーラ、イッサ・レイ、ガブリエル・ユニオン、JJ・ワット、レナ・ウェイス。
その数日後に、ジェイソン・ベイトマン、スターリング・K・ブラウン、ラバーン・コックス、セサミストリートのカウント伯爵、モーガン・フリーマン、イラナ・グレイザー、アビ・ヤコブソン、リン=マニュエル・ミランダ、D・ナイス、ランドール・パーク、ル・ポール、パトリックス・チュワート、ジェイソン・サダイキスが発表された。
ノミネートされた候補者以外の参加者は、今後も続々と発表される。
3、 ブラックパフォーマー
2020年のエミー賞では、黒人俳優の存在感がこれまで以上に強く、ノミネート数は過去最高となった。黒人の俳優は35名ノミネートされ、そのなかでマヤ・ルドルフとジャンカルロ・エスポジートは二度目のノミネート。黒人俳優のノミネート率は演技賞全体の34.3%と、2年前の27.7%を上回り、史上最高となった。加えて、今回はアニメの吹き替え演技賞の6人中3人、短編演技賞における10人のノミネートのうち半数が黒人に。
また、主演俳優候補34人のうち11人が黒人で、助演部門では、黒人俳優が44人のうち14賞にノミネートされた。
4、オンデマンド配信作品VSテレビ放送作品
今回のエミー賞で最もノミネートされた作品は米放送局HBOの『ウォッチメン』で26部門。次いでAmazonの 『マーベラス・ミセス・メイゼル』で20部門、Netflixの『オザークへようこそ』とHBOの『キング・オブ・メディア』がそれぞれ18部門、Disney+ (ディズニープラス)の『マンダロリアン』、米放送局NBCの『サタデー・ナイト・ライブ』、米放送局Pop TVの『シッツ・クリーク』がそれぞれ15部門だった。
NetflixやAmazonなどの配信会社が制作するドラマは近年人気と注目度が増しており、今回のノミネート数はNetflixが160部門でトップ、HBOが106部門で2位となっている。どの媒体が最も多くの賞を受賞するのかも注目のポイント。
5、 主要演技賞にノミネートされた俳優リスト
コメディ部門の主演と助演俳優賞にノミネートされた人々のリストをご紹介。各メディアの予想では、『キング・オブ・メディア』の俳優の注目度が高い。
ドラマ部門 主演男優賞
ジェイソン・ベイトマン『オザークへようこそ』
スターリング・K・ブラウン『THIS IS US』
スティーヴ・カレル『ザ・モーニングショー』
ブライアン・コックス『キング・オブ・メディア』
ビリー・ポーター『POSE』
ジェレミー・ストロング『キング・オブ・メディア』
ドラマ部門 主演女優賞
ジェニファー・アニストン『ザ・モーニングショー』
オリヴィア・コールマン『ザ・クラウン』
ジョディ・カマー『キリング・イヴ/Killing Eve』
ローラ・リニー『オザークへようこそ』
サンドラ・オー『キリング・イヴ/Killing Eve』
ゼンデイヤ『ユーフォリア/EUPHORIA』
ドラマ部門 助演男優賞
ニコラス・ブラウン『キング・オブ・メディア』
ビリー・クラダップ『ザ・モーニングショー』
キーラン・カルキン『キング・オブ・メディア』
マーク・デュプラス『ザ・モーニングショー』
ジャンカルロ・エスポジート『ベター・コール・ソウル』
マシュー・マクファディン『キング・オブ・メディア』
ブラッドリー・ウィットフォード『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
ジェフリー・ライト『ウエストワールド』
ドラマ部門 助演女優賞
ヘレナ・ボナム・カーター『ザ・クラウン』
ローラ・ダーン『ビッグ・リトル・ライズ』
ジュリア・ガーナー『オザークへようこそ』
サンディ・ニュートン『ウエストワールド』
フィオナ・ショウ『キリング・イヴ/Killing Eve』
セーラ・スヌーク『キング・オブ・メディア』
メリル・ストリープ『ビッグ・リトル・ライズ』
サミラ・ワイリー『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』
コメディ部門 主演男優賞
アンソニー・アンダーソン『Black-ish』
ドン・チードル『Black Monday』
テッド・ダンソン『グッド・プレイス』
マイケル・ダグラス『コミンスキー・メソッド』
ユージン・レヴィ『シッツ・クリーク』
ラミー・ユセフ『ラミー 自分探しの旅』
コメディ部門 主演女優賞
クリスティナ・アップルゲイト『デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~』
レイチェル・ブロズナハン『マーベラス・ミセス・メイゼル』
リンダ・カーデリーニ『デッド・トゥ・ミー ~さようならの裏に~』
キャサリン・オハラ『シッツ・クリーク』
イッサ・レイ『インセキュア』
トレイシー・エリス・ロス『Black-ish』
コメディ部門 助演男優賞
マハーシャラ・アリ『ラミー 自分探しの旅』
アラン・アーキン『コミンスキー・メソッド』
アンドレ・ブラウアー『ブルックリン・ナイン-ナイン』
スターリング・K・ブラウン『マーベラス・ミセス・メイゼル』
ウィリアム・ジャクソン・ハーパー『グッド・プレイス』
ダニエル・レヴィ『シッツ・クリーク』
トニー・シャルーブ『マーベラス・ミセス・メイゼル』
キーナン・トンプソン『サタデー・ナイト・ライブ』
コメディ部門 助演女優賞
アレックス・ボースタイン『マーベラス・ミセス・メイゼル』
ダーシー・カーデン『グッド・プレイス』
ベティ・ギルピン『GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』
マリン・ヒンクル『マーベラス・ミセス・メイゼル』
ケイト・マッキノン『サタデー・ナイト・ライブ』
アニー・マーフィ『シッツ・クリーク』
イヴォンヌ・オージ『インセキュア』
セシリー・ストロング『サタデー・ナイト・ライブ』
2020年のエミー賞は、日本時間9月21日に開催予定。(フロントロウ編集部)