タブロイド紙側の主張
メーガン妃が実父のトーマス・マークル氏に送った手紙を勝手に公開されたことはプライバシーの侵害に当たるとして、メーガン妃がDaily MailやThe Sun、DailyMirrorなどを傘下に置く英Associated Newspapers(アソシエイテッド・ニュースペーパーズ)を提訴している件で、タブロイド紙側の要求が一部認められた。
メーガン妃とヘンリー王子の日々を追った伝記『Finding Freedom(原題)』が、ロイヤルに詳しい著者によって8月に出版されたばかりなのだけれど、アソシエイテッド・ニュースペーパーズは、メーガン妃が「特定の出来事に関して自分たちの視点を見せるために」その出版に協力したと主張。その行為自体が、メディアにプライバシーを侵害されたくないというメーガン妃の主張を矛盾させているとした。メーガン妃の弁護士はその主張に対し、「メリットがなく虚偽」としている。
『Finding Freedom』の出版を受けて、アソシエイテッド・ニュースペーパーズは、弁論の修正を要望していた。そしてこのたび、判事がアソシエイテッド・ニュースペーパーズに対して弁論の修正を認めた。『Finding Freedom』が出版されたことによって出てきた新たな情報を加えたいという点を認めたカタチで、アソシエイテッド・ニュースペーパーズが新しい弁論を提出するのを意味するわけではなく、今あるものにさらなる詳細さを加えるものとなる。
長らく続くメーガン妃と実父の確執
問題となっているメーガン妃からトーマス氏への手紙は、2018年8月に送られたもの。2017年にメーガン妃とヘンリー王子が婚約を発表後、メーガン妃とトーマス氏の間の確執が取り沙汰されてきたことで、2019年2月上旬にメーガン妃の親友たち5名が米Peopleのインタビューで彼女を擁護。そのなかで、メーガン妃がトーマス氏に送った手紙についても少し触れていた。すると、自分が悪者扱いされたと感じたのか、トーマス氏が英Daily Mailに手紙を暴露。
それによって、メーガン妃はプライバシーの侵害を訴えるに至った。また、Mail on Sundayが手紙の内容に手を加えて掲載したとも主張している。
5月初めに行なわれた第一審では、メーガン妃側が主張していた「出版社が手紙の一部だけを抜粋し虚偽の記事を書いた」、「記事が出たことにより、メーガン妃と父トーマスの関係が悪化した」、「メーガン妃を意図的に攻撃する記事を掲載した」という3点が、著作権侵害、個人情報の不正利用、データ保護法の違反という訴えの内容とは直接関係がないとして、棄却されている。
この裁判は、2021年1月に公判が予定されている。(フロントロウ編集部)