ダリルとキャロルのスピンオフ案は数年前から
次のシーズン11でその10年以上の歴史に幕を閉じることが決定しているドラマ『ウォーキング・デッド』だけれど、2023年より、ファンからの人気が高いダリルとキャロルがメインのスピンオフ作品が放送開始予定となっている。
じつはこのスピンオフのアイディアは数年前から考えられていたそうで、ダリル役のノーマン・リーダスは、グレゴリー・ニコテロが監督したエピソードの撮影中に、そのアイディアをショーランナーのアンジェラ・カンと話し合ったと明かす。
「『8年が経って、このドラマはどこへ行くんだろう?』って感じだったから、僕はいくつかのアイディアを話していたんだ。そして1つのアイディアにたどりついて、話してみて、僕たちはそれついて会話を重ねた」
米EWにノーマンが話したところによると、アンジェラと、もう1人のショーランナーであるスコット・M・ギンプルもノーマンと似たアイディアを考えていたそうで、「2人はそれについて話していて、数年後に、僕達はそれをやることになるかもしれないって連絡を受けた。『やったね!』って感じだったよ」と、スピンオフが決定した時のことを振り返った。
ノーマン・リーダス、オリジナル版終了は知らなかった
しかしスピンオフに関して、たった1つの、そしてある大きなことを、ノーマンは予想していなかったそう。それは、オリジナル版『ウォーキング・デッド』の終了。ノーマンが考えていたスピンオフのアイディアは、ダリルとキャロルは『ウォーキング・デッド』から卒業するけれど、『ウォーキング・デッド』自体は続き、たまに『ウォーキング・デッド』にもふたたび出演するというものだったという。しかし、シーズン1からメインキャストとして出演してきたオリジナルシリーズが終わることになり、さすがのノーマンも、少し気落ちしている様子。
「本流のドラマが終わるなんて知らなかったよ。僕たちが出ていって、たまに帰ってきて登場して、また出ていくって考えていた。だから、それ(オリジナルシリーズ終了)が起こるなんて知らなかった。そして正直に言って、それは起こってほしくなかった。だってさ、それが母艦だからね。母艦を去るのは怖いよ。新天地は怖い。つまり、スピンオフは楽しみだし、それが新しいタイプのドラマになることも楽しみ。でも、それが起こるのは分かってなかったから。いきなりだったんだよね」
『ウォーキング・デッド』ではこれまでもメインキャラクターの卒業はあり、シーズン9では主役のリックを演じたアンドリュー・リンカーンが卒業するというまさかの出来事も。しかしリックに関しては映画版の制作が進められており、また、シーズン9で卒業したローレン・コーハン演じるマギーは、シーズン10の最終話から復帰した。また、スピンオフ作品の『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』ではレニー・ジェームズ演じるモーガンがメインキャラクターとして活躍していたりと、各作品の間でフレキシブルさがあった。そのため、ノーマンもスピンオフ作品に移動してからもオリジナルシリーズと関わり続けたかったよう。
とはいえ、オリジナルシリーズの終了という残念な発表がされた時に、ダリルとキャロルの物語は続くというニュースに喜んだファンは多い。変化の時は不安になってしまうけれど、スピンオフへの期待は大きい。(フロントロウ編集部)