ナタリア・ダイアー、話すことから始めたい
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のナンシー役で有名なナタリア・ダイアーが、映画『Yes,God, Yes(原題)』に主演した。カトリック系の高校に通うアリスが、戸惑いながらも性について学んでいくコメディフェミニズム映画である本作。アリスを演じたナタリアは、フェミニストとしてもメッセージを発信してきた若手俳優の1人であり、本作への出演を通して、女性の快感についても意識を深めたと、英Vogueに語る。
「女性の快感やマスターベーションについて話すことについて、自分の中にある躊躇は理解してる。でも、(映画のテーマについて)話すなかで、自分のなかの力が新しくなった。私はまだ、“(囁き声で)マスターベーション…”って感じではあるけどね。私たち(女性)は社会の影響でそうなっているから、まずはそれを理解して、自分たちに『なんでこれについて話せないの?』って問うことかな。
これは、歴史や社会、文化の悩み、そして2020年には時代遅れだと感じる考えに深く根づいてる。言葉にすることは、それを普通のことだとするためにすごく重要。私は、女性のオーガズムについてよく知っているフリはしないけど、でも同時に、私はそれに気づいてる。『そうだよ、ここから始まってる』って」
ナタリアが感じる映像業界の変化
本作では宗教についても描かれているため、歴史や、“時代遅れ”だと感じる文化が女性にどれだけ影響しているかを感じたよう。そんなナタリアは、米EWによるWomen Who Kick Assパネルで、同世代の俳優であるジェラルディン・ヴィスワナサンとテヨナ・パリスと対談。映像制作の世界で長い経験を持つナタリアは、良い変化を感じているという。
「子供の頃に(演技を)始めてから、当時もらっていた脚本と今もらう脚本の間には変化が見られる。女性の物語がより多く出ているのは、すごく良い。正しい方向性だと思う。まだまだ道のりは長いけどね」
そんな彼女が関心を寄せるのが、映像業界において性別や人種にかかわらず様々な性格の人物像を描くことを意味するレプリゼンテーション。今の時点で喜んで進歩を止めたくはないけれど、未来に希望を抱いていると語った。
「私の願いは、次の世代が(女性の)アートや映画、テレビを充分作り出して、様々なタイプの人、色んなバッググラウンドを映した様々な男性や女性の存在があること。それはすごく力強いことだと思うから。進歩はあると思う。でも早い段階でそれを祝いたくはなくて、でも喜びはしたいよね」
(フロントロウ編集部)