ジョン・レジェンドが賛否を呼んだ家族写真への思いを語る
ショービズ界きってのおしどり夫婦として知られる、シンガーのジョン・レジェンドと妻でモデルのクリッシー・テイゲンが、アメリカの朝の情報番組『Good Morning America（原題）』に出演。今年10月に死産によって息子のジャック君を失って以来、初となるインタビューで胸中を打ち明けた。
長女のルナちゃんと長男のマイルズ君を体外受精によって授かったクリッシーにとって、亡くなったジャック君は初めての自然妊娠だったが、3度目の妊娠生活は順調とはいえず、出血が1ヵ月ほど止まらない状態が続いたことから9月に入院。輸血を受けるなど、適切な処置をしながら3人目の子供の誕生を心待ちにしていたが、ある日、このままではジャック君の命はおろか、クリッシーの命も危険に晒されることになるという理由で、医師から「さよならを言う時が来た」と告げられ、泣く泣く人工死産をした。
クリッシーが、「私たちのジャックへ。人生がはじまってすぐにたくさんのトラブルにあわせてしまったうえに、生きるために必要な家を与えてあげられずごめんね。みんなずっとあなたのことを愛してる」という謝罪の言葉とともに、自身のインスタグラムで公開した上の写真に多くの人たちから励ましと共感のコメントが届いた一方で、「SNSで死産を公表したり、写真を公開したりする感覚が理解できない」、「辛い気持ちは伝わってくるけど、SNSにのせるための写真を撮ってもらっていることに違和感を覚える」といった否定的な声も。
実際、ジョンは写真を公開することはおろか、写真を撮ることすら躊躇していたそうで、「自分が経験した悲しみを“シェアする”という考えは自分にはなかった」とのことだが、「僕たちがシェアした写真は、大勢の人たちにとって意味のあるものだった。（今は）妻が勇気を持ってシェアしてくれたことに本当に感謝してる。ジャックとの思い出を残す方法のひとつが、あの瞬間を写真に収めることだった。正直に言うと、（写真を撮ることに対して）不安だった。写真を撮ることで、あの時の心の痛みを記録として残すのが嫌だったんだ。でも、あの写真は息子との思い出でもある」と、今となっては“写真を公開して良かった”と心から思っていることを明らかに。
さらに、「僕たちはこれまでに多くの試練を一緒に乗り越えてきた。そして、それが彼女を強くしてくれた。でも、みんながみんな悲劇を経験して強くなれるわけじゃない。けれど、少なくとも僕は、今回の出来事が僕たち夫婦と家族の絆をより強固なものにしてくれたと思っている」と続けた。
ちなみに、クリッシーは死産を経験した数週間後に寄稿したエッセイのなかで、批判の声があることも覚悟のうえで写真の公開に踏み切った理由について、「写真に嫌悪感を抱く人たちのことはこれっぽっちも気にしてない。“自分ならしない”っていう人もいると思うけど、そんな人たちのことはどうだっていい。（死産を）実際に経験したのは私で、当事者である私がそうすると決めたんだから。なにより、これらの写真は私と同じような経験をした人たち、あるいは死産によって子を失うということがいかに辛いことなのか知りたいという人たちに向けたものだから。これらの写真は、それを本当に必要とする人たちに向けたものなの。だから、部外者がどう思おうと私は気にしない」と語っている。
そんなクリッシーの心の傷はまだ完全には癒えておらず、“毎日違う感情がわき出てくるような状態”だといい、番組では「私のことを心配してくれる人には、『とりあえず今日は大丈夫』って伝えてる」とも明かした。（フロントロウ編集部）
