障がい者をバカにしたドナルド・トランプ
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのマーティ・マクフライ役で有名なマイケル・J・フォックスが、ドナルド・トランプ氏を痛烈に批判した。
マイケルといえば、1991年からパーキンソン病を患っていることは知られている。パーキンソン病は神経変性疾患であり、その症状は手足の震えや歩行困難などから、記憶力の低下など様々。マイケルもトーク番組やCMなどに出演した際に体が揺れている姿を隠すことなく見せてきており、最近ではずっと得意だったセリフを覚えることが困難になってきているとも明かしている。
そんな彼にとって、トランプ氏が大統領選の共和党指名候補争いに出馬した2015年に、ニューヨーク・タイムズの記者であり、ピューリッツァー賞の受賞経験もあるサージ・コバルスキー氏の身体障がいをバカにしたジェスチャーを取ったことは、とくに怒りを感じることだった。英The Guardianのインタビューで、こう話した。
「ある特定の人々がバカにされるのを見る時って、お腹にパンチされたみたいだ。無神経すぎるし、品がない。僕が朝起きて、(トランプ氏のように肌をスプレーで日焼けしている)オレンジ・ピープルをバカにしようとすることなんかないよ」
マイケル・J・フォックス、トランプ氏は“ビフ”
しかしそんなトランプ氏は、共和党候補になり、2016年の大統領選で勝利し、この4年間をアメリカ大統領として政権を握ることになった。このインタビューが行なわれたのは、2020年の大統領選の結果が出る前だったということで、マイケルは皮肉を込めて、こんな言葉を叫んだ。
「人間の最悪な本能のすべてが(トランプ氏によって)表されたよね。それは僕にとって受け入れがたい。ビフが大統領じゃないか!」
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの悪役ビフ・タネンのモデルがトランプ氏であることは、脚本家のボブ・ゲイルが認めている。どこからどう見ても嫌な奴だったビフのモデルが、フィクションのなかでなく、むしろ現実で大統領に…!?
そんな経験をしたマイケルは、10月の終わりに期限前投票を終えたことを報告し、「民主主義、私はそれを愛してる。そして、投票のためのボランティアの人々全員に感謝を。# 投票して」とメッセージを送っていた。(フロントロウ編集部)